みなさんは、保険診療と自費診療(自由診療)という言葉を聞いたことがありますか。一般的に保険診療とは、治療を目的とした診療行為を言います。総医療費のうち自己負担割合分を支払うだけで済むものです。
では、病気の兆候もない段階で行われる検診や健康診断などはどうでしょう。こういった場合、治療行為ではありませんので、自費診療(自由診療)となり全額を負担することになります。 子宮頸がん検診 もそのひとつです。
全額と聞いただけで検診へ足が遠のいてしまう方も多いと思いますが、 費用 負担の少ない公的検診があることはご存知でしょうか。公的検診だけでなく、検診の受け方は様々で費用も異なります。
子宮頸がん検診の費用はどのくらいかかるのか
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お住まいの市区町村で行われている公的な検診
現在加入している健康保険組合などでは検診の機会がない方のために、各市区町村で行っている検診です。区町村が契約している医療機関等で受診することが出来ます。受診対象者は20歳以上の方で、公的検診を受けることが出来るのは2年に1度です。
費用は市区町村によって様々ですが、無料~2,000円以内というところがほとんどです。対象者には市区町村から検診のお知らせが届きますので、内容をご確認のうえ受診をしてください。詳しくは、お住まいの市区町村へご確認ください。
無料クーポン
がん検診の受診促進を目的として、各市区町村で無料クーポンを発行しています。対象者は、20・25・30・35・40歳の方ですが、市区町村によってクーポンの発行される年齢が異なります。詳しくは、お住まいの市区町村へご確認ください。
公的検診以外で検診を受ける
公的検診の対象外の場合、検診費用として3,000~10,000円くらいかかります。自費診療(自由診療)となりますので、医療機関により費用・検診内容が異なります。事前に確認して受診しましょう。
職場の健康診断で行う検診
若年層の子宮頸がん発症が増加していることを鑑み、通常の健康診断にプラスして婦人科検診を行う企業が増えています。勤務しているご本人のほか、配偶者の方が受診できる場合もあります。主な取り扱いとしては、以下のようになります。
- 婦人科検診に関わる費用の補助上限額や割合を定め、補助金を交付する。企業により異なりますが、上限金額は5,000円以内のところが多いようです。医療機関により検診費用が異なりますので、上限額を超えた場合、自己負担金が発生する場合があります。
- 指定の自己負担金を支払い、残額は補助金(上限あり)を交付する
- 無料(全額補助)
詳しいことは、加入している健康保険組合へご確認ください。
職場の契約機関で行う人間ドックによる検診
社員およびその家族の生活の質の向上などを目的に、人間ドックへの補助金を交付する企業があります。検診内容に婦人科検診(乳がん検診、子宮がん検診)が含まれている場合とそうでない場合があります。含まれていない場合もオプションとして用意されていることがあります。
人間ドックの費用は、企業及び契約医療機関・検診内容により様々です。取り扱いの方法としては、上記の“職場の健康診断で行う検診”とほとんど同じです。ただし、子宮頸がん検診を追加した場合、追加の補助金額として10,000円以内を設定しているところが多いようです。
詳しいことは、加入している健康保険組合へご確認ください。
人間ドックによる検診
公的検診の内容だけでなく、もっと詳しい検診をしたい方、1日で全身の検診を終わらせたい方は、人間ドックを実施している健診センター等で受診をしてみてはいかがでしょうか。
子宮頸がん検診だけでなく、子宮体がん検診・経膣エコーもセットにした子宮がん検診や乳がん検診、子宮がん検診・経膣エコーなどをセットにした婦人科検診、HPV検査(子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウィルスを確認する検査)を含めたセットなどもあります。
子宮がん検診費用は、最低でも10,000円からと少々お高めです。通常の人間ドックに婦人科検診、脳ドックなどがついていますと100,000円以上となります。公的検診より費用はかなり高めですので、ご自分に必要な検診内容を検討のうえ受診するとよいでしょう。
まずは公的検診、職場での検診から
子宮頸がんは、早期発見すれば完治の可能性が高い疾病です。反対の言いかたをすれば、症状が確認できた時はステージ(がんの進行度)があがっており、命の危険が伴うということです。ステージがあがれば、当然治療費も嵩みます。
身体的苦痛だけでなく、さらに経済的な苦痛を伴わないように、まずは費用負担が少ない公的検診や職場での検診を受診してみてはいかがでしょうか。
まとめ
子宮頸がん検診の費用はどのくらいかかるのか
お住まいの市区町村で行われている公的な検診
子宮頸がん検診無料クーポン
公的検診以外で検診を受ける
職場の健康診断で行う検診
職場の契約機関で行う人間ドックによる検診
人間ドックによる検診
まずは公的検診、職場での検診から