「仕事を休む勇気がうつ病の早期回復につながる(前編)」では、うつ病を抱えながら仕事を続ける方法をご紹介いたしました。
後編では、うつ病の治療に専念する場合にはどのようにして収入を得るのかご紹介いたします。 うつ病 の方は生真面目な性格の持ち主が多いですので、 仕事 のことが気がかりでしょうが、まずは自分の特性を知り治療に専念しましょう。
仕事を休む勇気がうつ病の早期回復につながる(後編)
休養しながら収入を得る
休職するといっても、その間の生活が心配になると思います。会社によっては、独自の休暇制度や有給などを利用させてもらえる場合があります。会社の保険に加入している方は、傷病手当金制度を利用して休職期間中の給与のうち2/3を受給することも可能です。
その他、うつ病の治療は長期に渡るため、自立支援医療制度を利用することにより、その治療にかかる医療費負担を1割に軽減してもらうこともできます。
このように、休職中の生活面の心配をできるだけ軽減するための制度がいくつかあります。利用するためには、条件があるものもありますが、ひとりで悩むのではなく、まずは職場やかかりつけ医、最寄りの役所等で相談してみましょう。
あせらず、ゆっくり自分と向き合う
最近はうつ病への理解も広まり、職場において配慮してもらえたり、誰でも気軽に受診しやすい専門の医療機関も増えています。また、医療の進歩に伴いうつ病に効果のある治療薬も増えています。そのため、早期に自分にあった治療をはじめることにより、回復できる可能性が高くなりました。
仕事をしていたり、役職のある方などは、休養していても仕事のことが頭から離れなかったり、自分だけ取り残されたような感覚に襲われることもあると思います。
しかし、うつ病を発症するということは、頑張りすぎて自分の中の容量を超えてしまった状態です。休養している期間は、自分のやりたいことや楽しめること、穏やかで過ごせることだけを考えて、心を休ませることを優先することが回復への近道になります。
また、仕事をしながら日常生活の中で自分と向き合う時間をつくることはなかなか難しいと思います。休養している時間にじっくりと自分自身と向き合うことにより、今まで気付けなかった自分の性格や考えなどに気付き、社会生活をする上で重要な自分の特性を知る機会になります。
治療をしていても、症状の悪化と回復を繰り返すことがありますが、自分の特性を知っていることによりうまくコントロールすることができるようになる方もたくさんいます。あせることなく、ゆっくりと少しずつ回復に向けて治療を続けていくことが、今後の社会生活にとって最も大切なことなのです。
まとめ
仕事を休む勇気がうつ病の早期回復につながる(後編)
休養しながら収入を得る
あせらず、ゆっくり自分と向き合う