家族や友人がptsdで悩んでいたら身近な人間としてはとても心配です。支えてあげたいと思っても実際にはどのように接していけば良いのか迷ってしまいます。
ptsd の正しい知識を学ぶことによって正しい 接し方 がわかります。
ptsdを正しく理解して正しい接し方を考える
ptsdとは
ptsd(心的外傷後ストレス障害)とは強烈なショック体験などの精神的ストレスで心に深い傷ができ、その心の傷が原因となり時間が経ってからも強い恐怖を感じてしまう精神的な疾患です。
1ヶ月に満たない比較的短い期間で症状が治まる場合は急性ストレス障害と診断され、症状が3カ月以上続く場合はptsdと診断されます。
一般的に多くみられる症状はショックを受けた時の記憶が何度もよみがえる追体験、記憶を呼び起こすような状況を無意識に避けるまたは忘れる回避、睡眠障害や集中力の低下やイライラが続く過覚醒、感情や感覚を失う感覚麻痺などです。
接し方を考える前に
まずはptsdが病気であるということを本人も周りの人もきちんと認識することが大切です。
軽度であれば自然におさまる可能性もありますが、症状がひどい場合はきちんと治療をする必要があります。治療するには通常の身体的な病気と同じように専門家に任せるのが一番です。
ptsdとなった要因や症状などによって対応の仕方が微妙に異なるので、決して素人判断をせずに専門家に最善の接し方を相談することをお勧めします。
肯定と容認
ptsdになるきっかけとなる体験は人によってさまざまですが、いじめや虐待など威圧されて強い恐怖を感じた体験が要因となっている場合が少なくありません。ptsdに悩んでいる人に過去と同じような恐怖感を持たせないためにも、接する時には言動が威圧的にならないように注意します。
またptsdであることやさまざまな症状が出現することに対して責めたり否定するような発言も厳禁です。励ますつもりで安易に「頑張って」「しっかりして」などの言葉を使うのはあまり好ましくありません。
発作を繰り返す度に「またか」などと言われることにも傷つきます。周りに迷惑をかけていると思うことで自分をさらに追い込んでしまい症状を悪化させる可能性もあります。
「大丈夫だよ」「よく頑張ったね」などと本人の辛い現状や苦しみに耐えていることを認めてあげることが大切です。
冷静に見守る
ptsdの発作が起こった際には思考や言動が異常になることがあります。そのような場合に無理に落ち着かせようとして押さえつけたり、異常であることを指摘するなどの刺激を加えると状態が悪化する可能性があります。
発作時には周りの人が感情的にならずに冷静に対応することが大切です。自傷行為などの危険性がなければ落ち着くまで見守るのが一番です。
安全と安心
どのような要因で発作が起こるのかがわかっているのであれば、その要因をできるだけ遠ざけることによって発作の発生を防ぐことができます。それと同時にもし発作が起こっても安全が確保できるような環境を整えることも大切です。
身体的にも精神的にも安心して穏やかに過ごせる場所があるということがptsdを克服する第一歩になります。どのような環境であれば安全・安心に過ごせるのかを本人を交えて相談し一緒に考えていくことをお勧めします。
正しい理解
専門的な知識がないままにアドバイスをしたり克服させようと働きかけたりすることは危険です。身近な人であれば何か力になってあげたいと思うのは当然ですが、特別なことをしなくてもただ話を聞いてあげるだけで十分です。
必要以上に病人扱いするのも考えものです。ptsdになる以前と変わらない接し方を心がけて下さい。症状が長期に渡ることも考えられるので本人も周りの人も急がずに根気強く向き合っていくことが大切です。
また自分が何とかしてあげなくてはいけないと思い込み過ぎるのはあまりよくありません。のめりこみ過ぎるとptsdに巻き込まれてしまう危険性があるので適度な距離を保つように気を付けます。
ptsdについて正しい知識を持ち理解することが重要です。
まとめ
ptsdを正しく理解して正しい接し方を考える
ptsdとは
接し方を考える前に
肯定と容認
冷静に見守る
安全と安心
正しい理解