乳癌は今や12人に1人がかかる病気です。最近は芸能人のカミングアウトが相次ぎ話題となっています。友人や知人が乳癌になったという話を聞くかたも多いのではないでしょうか?他人ごとではなくなってきた乳癌。どのような 乳癌の症状 があるのか気になります。
気になる乳癌の症状
乳癌の症状はどんなものがあるの?
代表的なものが、乳房のしこりです。早い方では1センチくらいのしこりの段階で、自分で見つけて受診される方もいます。乳癌ができる場所で多いところは、乳房のうち外上部です。またわきの下のリンパ節のしこりも症状の一つです。
乳癌が転移する場合、はじめにわきの下のリンパ節が腫れることが多いです。乳房にしこりがなくても、リンパ節のしこりで発見されることがあります。
乳癌では、乳房のへこみやひきつれ、左右差が出る場合があります。癌がまわりの組織を引き込むことで、そのような症状がでてきます。
乳頭のすぐ下に癌が出来た場合は、乳頭が陥没したり、癌のある方に引かれて乳頭の向きが変わったりするケースがあります。乳頭から血液の混じったような分泌物が出る場合もあります。
炎症性乳癌の場合、しこりがはっきりしないこともありますが、乳房が赤くなったり、腫れたりします。オレンジの皮のように皮膚が硬くなり毛穴が目立つようになる、皮膚症状もあります。
また、乳頭に湿疹ができたようになり、ジュクジュクしたり出血したりする、パジェット病という種類の乳癌もあります。乳房の痛みが出る方もいます。乳癌には、このようにいろいろな症状があります。
症状に気づきにくいケース
妊娠中や授乳期は、乳腺の変化が大きく、気づきにくいケースがあります。しこりがあっても、妊娠や授乳のせいと思いそのままで過ごしてしまう方がおられます。妊娠中や授乳期だから大丈夫、若いから大丈夫と思い込まずに、気になるしこりがあれば医師に相談しましょう。
またパジェット病の場合も、乳頭の湿疹やかぶれと思い、長期に市販の湿疹用薬剤を塗り続けていたというケースがよくあります。自己判断せず医師の診察を受けることをおすすめします。
無症状の乳癌もある!
症状のない乳癌もあります。癌は大きくなるスピードが速いものとゆっくりのものがありますが、しこりとして感じるまでには時間が必要です。1センチ以下の場合、自分ではしこりとして気づきにくいのです。
また、しこりを作らないタイプの乳癌もあります。石灰化と言い、マンモグラフィやエコーなどの検査でしかわからない乳癌の症状があります。
自己触診でチェック
乳癌は自分で気付くことができる場合があります。自己触診でチェックしましょう。おすすめは生理の後、月に1回習慣づけて行うことです。生理のあとは乳腺の張りがおさまり、しこりに気づきやすくなります。
乳房だけでなくわきの下にしこりがないかもチェックしてください。乳頭から、分泌物がでていないか、どんな色かも注意しましょう。
また鏡でのチェックも役立ちます。乳房のへこみや、左右差などは鏡でみると気づきやすいのです。普段から、自分の乳房について知っておくことで変化に気づきやすくなりますよ。何か気になることがあれば、迷わず乳腺外来を受診してくださいね。
乳癌検診にいこう
症状が出る前に、乳癌を見つけるためには、乳癌検診が有効です。乳管内から外へ、まだ癌が広がっていない非浸潤性で見つけて治療した場合、治癒率・生存率は格段にあがります。
乳癌検診は、自分で申し込むもの、自治体の補助があるもの、勤務先の会社で行ってくれるものなど、さまざまです。まず自分が利用できるのは、どのような制度か確認してみましょう。
自治体の検診では、自治体の予算の関係上40歳以上など年齢制限やマンモグラフィと触診のみの場合があります。年齢が当てはまらない時や、エコーも受けたいときは、自分で申し込みが可能な検診機関を探しましょう。
検査内容では、マンモグラフィは石灰化を見つけるのが得意ですが、乳腺が多いと白く重なり見つけられないことがあります。エコーはしこりの形が見えたり、性状が予想できたりしますが、逆に石灰化が見にくい場合があります。
それぞれの検査の特徴をふまえて、上手に検診を受けていきましょう。男性医師だと恥ずかしいと思う方は、最近は女性のレントゲン技師やエコー技師、女性医師が活躍していますので、検診先に問い合わせてみましょう。
マンモグラフィの痛みが心配な方は、生理のすぐ後に予約をとることがおすすめです。乳腺の張りが少ない時期なので、マンモグラフィの痛みが少し軽減されますよ。
まとめ
気になる乳癌の症状
乳癌の症状はどんなものがあるの?
症状に気づきにくいケース
無症状の乳癌もある!
自己触診でチェック
乳癌検診に行こう