乳がん検診には視触診、マンモグラフィー検診、超音波(エコー)検診などいくつかの方法があります。年齢および症状によって適切な検査や組み合わせが異なりますので、それぞれの特徴を把握して 乳がん検診 を受けましょう。
乳がん検診で早期発見のすすめ
乳がん検診にはどんな種類があるの?
ひとことで乳がん検診といっても、いくつか種類があります。その種類をご紹介します。
最も簡単なもので「問診・視触診」があります。まず、問診で胸の気になる点やかゆみなどがないか自覚症状を確認します。その後、胸やわきの下にひきつれやくぼみ、しこりがないかを調べます。
視触診の場合は、よほどしこりの大きさが大きくないと発見することが難しく早期発見には向いていません。
次に「マンモグラフィー検診」があります。マンモグラフィーは乳房専用のX線撮影のことで、乳がんの初期症状である、ごく小さな石灰化レベルの腫瘍や触れてもわからないくらいのしこりを早い時期に発見することができます。
但し、どの年代にでも適しているわけではありません。例えば、20代、30代などの若い女性の場合は乳腺が発達して乳腺密度が高いため、乳がんか乳腺かの判断がつきにくく、マンモグラフィー検診は向いていません。
また、X線撮影のため、妊娠中または授乳中はマンモグラフィー検診を受けることはできません。
しかし、40代以降は乳腺の発達はなく、特に閉経した後では萎縮してしまうためマンモグラフィー検診には向いています。
このマンモグラフィー検診は、透明の板で乳房をはさんで薄く平らにして撮影するため、多少痛みが伴うことがあります。その痛みも検査後まで続くことはないのでご安心ください。
また「超音波(エコー)検診」があります。超音波検診は、視触診だけではわからない数ミリのしこりを見つけることができます。痛みはありませんが、検査技師の技術の高さに左右されるため、微細な石灰化などを見落とすことがあるのが欠点です。
超音波を出す機械を直接胸に当てながら画像を確認して診断します。X線検査ができない妊娠中や授乳中の方、20代、30代などの乳腺が発達している方、マンモグラフィーの痛みに耐えられない方などに向いています。
検診を受けるタイミングは?
厚生労働省の指針により「40歳以上の女性は2年に1度のマンモグラフィー検診を原則とする」という通達がありました。
それに伴い40代以降は、各市町村の自治体で一定の年齢に達した時に無料クーポン券を配布するなど、2年に1回安い費用で受診できるようになっているようです。そのタイミングを逃さず受診することをおすすめします。
乳がんの発症率が高くなる年齢は40代以上といわれていますが、20代、30代でも家族や親族に乳がんの方がいる場合は、遺伝的要因で乳がんのリスクが高まることがわかっています。意識を高くしてこまめに検診を受けることが大切です。
乳がん検診にかかる費用はどれくらいか?
年齢、検診の受け方により費用に差があります。例えば、どの種類の検査を受けるのか、例えばマンモグラフィー検診か、超音波(エコー)検診か、個人で受けるのか、自治体で受けるのかなどでかかる費用は異なります。
40歳未満の女性の場合は、自治体での費用負担がないため、全額自己負担になる可能性が大きいです。
全額自己負担の場合、各医療機関によって異なりますが目安としてマンモグラフィー検診が5,000円前後、超音波検診(エコー)が3,500円前後といわれています。
検査費用とあわせて、診察代がかかるので15,000円~20,000円となる場合がありますので、実際に医療機関に問い合わるといいでしょう。
40歳以降の女性の場合は、各市町村の自治体で検診が推奨されていますので、費用がかからない場合や、安い費用で受診できる場合があります。それを利用すれば0円~3,000円前後で乳がん検診が受けられます。
早期発見がカギ
乳がんは、女性のがんの中で最も多いですが早期発見で適切な治療を行えば、9割は治る可能性があるといわれています。早期発見ができれば、命を脅かされず、治療法の選択肢も幅が広がります。
また、仮に手術をしたとしても入院する期間や治療期間も短期間ですみ、経済的な負担も軽減されます。そして何よりも自分を愛してくれている大切な家族を悲しませずにすみます。
「乳がん検診を受けてがんが見つかったらどうしよう」という不安、「痛そう」、「見られるのが恥ずかしい」という思いがあるかもしれません。
しかし、何も知らないまま、がんが進行して自分の大切な家族を悲しませることはもっとつらいことになります。そうならないためにも、勇気をもって乳がん検診を受けてみることをおすすめします。
まとめ
乳がん検診で早期発見のすすめ
乳がん検診にはどんな種類があるの?
乳がん検診にかかる費用はどれくらいか?
早期発見がカギ