特に体に不調は感じないのに、 寝返り をうつと目が回ってしまって気分が悪くなったり起き上がれなくなる めまい を発症することがあります。そんなめまいの原因は何なのでしょうか?また、対策や改善策にはどのようなものがあるのでしょうか。
寝返りをうつと目が回る・・・めまいの原因と対策は?
女性の発症率は男性の約4倍!良性発作性頭位めまい症
寝ている状態の時に頭を動かすと、天井が回っているように感じたり地震のように地面が揺れ動いているように感じたりするめまいを「頭位性めまい」と言います。その中でも特に多く、一般的なのが「良性発作性頭位めまい症」です。
良性発作性頭位めまい症は、名前の通り特に悪質なものではありません。頭を動かすことで急なめまいが起こるのですが、長くても1分ほどで症状が治まるのが特徴です。すぐに治まるのですが、頭を動かすと再発することを繰り返してしまいます。
良性発作性頭位めまい症の発症者は男性に比べて女性の発症率が約4倍と言われています。有名なところでは、2012年に女子サッカー選手の澤穂希さんが体調不良を訴えた際の診断がこの「良性発作性頭位めまい症」でした。
良性発作性頭位めまい症の原因は?
良性発作性頭位めまい症の原因としては、内耳の中で古くなった耳石がはがれ落ち、三半規管に入ってしまうことが挙げられます。体のバランスを感じ取る三半規管に耳石が入り込んでしまうことで、三半規管が刺激され誤作動を起こしてしまうのです。
耳石はカルシウムの粒で、通常は自然に吸収されたり三半規管には入らないようになっています。ですが、何らかの原因(交通事故や中耳炎、その他の病気や加齢など)で三半規管に入ってしまった場合にはめまいが起きてしまうのです。
良性発作性頭位めまい症の改善策・発症後の対応策は?
良性発作性頭位めまい症ではないめまいの場合は、じっと安静にしているのが良いとされています。ですが、良性発作性頭位めまい症の場合は三半規管に入ってしまった耳石を三半規管から出すとめまいが治るので、頭を優しく動かすことが対応策となります。
めまいがひどい場合は、横になった状態で頭の向きを色々な方向にゆっくりと動かすことで耳石を移動させることがおすすめです。
あまりめまいがひどくなく、体を動かすことができるようであれば、ラジオ体操をしてみましょう。ラジオ体操を一通り行うことで、頭の傾きが前後・左右に動きますし、体を回したりジャンプしたりすることで耳石が三半規管から移動させることができます。
良性発作性頭位めまい症を予防する意味でも、体と頭を動かすことは有効です。三半規管に耳石を入れない・入った耳石を出すという意味で予防効果が期待できます。
良性発作性頭位めまい症以外にめまいを起こす病気は?
良性発作性頭位めまい症ほど症例は多くないものの、めまいを感じる病気としては「メニエール病」や「前庭神経炎」があります。
メニエール病はめまい以外に、難聴・耳鳴りといった症状も感じることがあります。病気の原因としては自律神経のバランスが崩れるためと考えられています。疲れ・睡眠不足・ストレスによるところが大きいので、ストレスをためないようにすることがポイントです。
前庭神経炎によるめまいを発症すると、嘔吐・吐き気を感じふらついて歩けないほどになります。風邪のウイルスが原因と言われていますが、はっきりと分かっているわけではありません。前庭神経炎によるめまいは、安静にして治まるのを待つことが大切です。
上記以外には、脳梗塞・脳出血などによる「中枢性めまい」も考えられます。手足に痺れを感じたり、麻痺や頭痛を感じる場合は設備の整った脳外科を受診することをおすすめします。
まとめ
寝返りをうつと目が回る・・・めまいの原因と対策は?
女性の発症率は男性の約4倍!良性発作性頭位めまい症
良性発作性頭位めまい症の原因は?
良性発作性頭位めまい症の改善策・発症後の対応策は?
良性発作性頭位めまい症以外にめまいを起こす病気は?