基礎体温のグラフとは、日々の 基礎体温 を測定して グラフ 化したものです。このグラフから身体のリズムがわかります。例えば、次の生理日、妊娠しやすい日、健康状態、妊娠しているかどうか、更年期症状の早期発見等様々なことを読み取ることができます。
基礎体温のグラフでわかる身体のリズム
基礎体温のグラフからわかること
基礎体温のグラフを見ると、正常なグラフであれば低温期と高温期の二相にわかれます。
生理開始とともに低温期に入り、排卵とともに高温期に移って行きます。次回の生理が開始されるまでは高温期が継続されます。
妊娠している可能性があれば、高温期が14日以上継続します。通常は高温期が14日継続すると低温期に入り生理の開始日がおおよそわかります。
このようにして高温期と低温期を繰り返します。
低温期と高温期
「低温期」とは、生理開始から卵胞期、排卵期の二週間程度の期間のことを指します。
「卵胞期」とは、卵巣で卵胞を育てるため、エストロゲンが分泌され、子宮内膜を厚くして妊娠に備える時期です。一週間程続き、その後5日程度排卵期となります。
「排卵期」では、脳が排卵をするように卵巣に指令を出し、卵巣では黄体化ホルモンが成熟した卵胞を刺激し、卵子が飛び出し「排卵」が起こります。
「高温期」とは、排卵が起こった後から次回の生理開始前までの黄体期の10日程度の期間のことを指します。
黄体期はプロゲステロンの影響を受けて、高温期となります。子宮では、受精卵の着床に備えて子宮内膜が厚くなります。この高温期が14日以上続く場合に、妊娠の可能性があるといわれています。
黄体期は妊娠に必要なホルモンであるプロゲステロンの影響で、個人差はありますが情緒不安定になったり、吹き出物ができやすかったり、頭痛、腹痛や精神のイライラなど月経前症候群(PMS)になる方もいます。できるだけリラックスして無理をせずおだやかに生活することがおすすめです。
基礎体温のグラフを見るときのポイント
グラフを見る際のポイントとしては、「最も基礎体温が下がる日」、「高温期の期間」、「低温期の期間」、「低温期と高温期の体温差」、「低温期の体温」です。
グラフを見ると低温期と高温期の境目に最も基礎体温が下がる日があります。その日前後に排卵が起こっていると言われており、最も妊娠の可能性が高い時期がわかります。
高温期の期間は長くても17日程度で、それ以上継続すると妊娠している可能性があります。但し、ホルモンのバランスが乱れて高温期が継続している場合もあります。妊娠検査薬で調べてみるのもよいでしょう。
高温期の期間が10日以下の場合は、高温期が短いと判断できます。この場合は、高温期を維持するプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌異常を起こしている可能性があります。黄体機能不全という病気が考えられ、不妊の原因となっていることがあります。
低温期の期間は、生理周期によって決定します。高温期は14日程度でほぼ一定ですが、生理周期が28日の場合の低温期は14日、生理周期が38日の場合は低温期が24日となります。
生理周期が39日以上になると、低体温期間が長く、稀発月経となります。これは冷え等から血流が悪くなっている、生殖機能の悪化が考えられます。
逆に低温期が14日未満の場合は低温気が短いと判断できます。これは卵胞期が短く、十分に卵胞が成熟していない可能性があります。
低温期の基礎体温の目安は、36~36.3℃、高温期は36.7~37℃です。低温期と高温期の体温差は0.3~0.5℃といわれていますが、低温期と高温期の差がほとんど無く、低温期が持続していると無排卵月経の可能性があります。
無排卵月経でも経血があるので、基礎体温を測定していないと発見できない場合もあります。月経があっても、低温期が継続する場合は婦人科を受診することをおすすめします。
低温期の体温が36℃を下回る場合は、低体温の可能性があります。この場合、妊娠しにくいカラダになってしまうばかりでなく、免疫力が低下しやすく病気を発症しやすくなるので、運動や食生活で低体温を改善しましょう。
基礎体温のグラフはあくまでも目安
基礎体温のグラフは、あくまでも目安であり個人差があります。グラフが理想通りではないからといって病気や妊娠が確定するわけではありません。ストレスが原因でガタガタのグラフになることもあります。
正しく診断するためには、基礎体温のグラフを婦人科の医師に持参し、診察してもらうことが望ましいです。
まとめ
基礎体温のグラフからわかること
低温期と高温期
基礎体温のグラフを見るときのポイント
基礎体温のグラフはあくまでも目安