花粉症 に ヨーグルト が効くらしいという話を耳にしたことはありませんか。どのようなメカニズムでヨーグルトが花粉症の症状を軽減するのでしょうか。
また、店頭に並ぶさまざまなヨーグルトの中からどれを選び、どのように食べると効果的なのかを含めてご紹介いたします。
どんなヨーグルトをどう食べれば花粉症に効きますか
花粉症にヨーグルトが効果的な理由
食べ物や化学物質などさまざまな物質をアレルゲンとするアレルギー患者は日本人の2人に1人、実に6000万人にものぼるとも言われています。花粉症の患者数も毎年増え続けており、昨今では幼い子供の発症も増えてきています。
また、よく知られている春のスギやヒノキだけにはとどまらず、ブタクサ、イネ、ハンノキなどアレルゲンとなる花粉は1年を通して飛散しています。
人間の免疫のシステムは主に感染に係るTh1、主にアレルギーに係るTh2、主に免疫の調節に係るTregという3つのT細胞がバランスをとりながら調節されています。
環境や生活習慣によってこの3つのT細胞のいずれかが強くなったり弱くなったりして、免疫のバランスを崩してしまうとアレルギーを発症してしまいます。
花粉症にヨーグルトが効果的だと言われるのはヨーグルトに含まれる乳酸菌が腸内環境を整えて、免疫のバランスを保つ働きをしてくれるからなのです。
どんなヨーグルトが効果的なのか
店頭にはさまざまなヨーグルトが並んでいますが、含有する乳酸菌もそれぞれ違っています。ビフィズス菌や乳酸菌シロタ株などは誰しも一度は耳にしたことがあることと思いますが、花粉症に効果がある乳酸菌とはどのようなものなのでしょうか。
L-92乳酸菌は花粉症の原因となる細胞の増殖を抑えることで免疫細胞のバランスを保つように作用するものです。カルピスの「守る働く乳酸菌」がよく知られています。目のかゆみ、鼻づまりなどを軽減する効果が期待できます。
フェカリス菌には整腸作用の他、アトピー性皮膚炎や花粉症の目のかゆみ、鼻づまりといった症状の緩和と免疫力向上の効果が期待できます。伊藤園とチチヤスの「朝のYoo」がよく知られています。
1073R-1乳酸菌はアレルギーを引き起こす好酸球を抑制するため、花粉症の症状の軽減やインフルエンザ予防に効果が期待できます。明治の「R-1」がよく知られています。
ビフィズス菌BB536もアレルギーを引き起こす好酸球を抑制するため、花粉症の症状の軽減が期待できます。森永乳業の「ビヒダスプレーンヨーグルト」がよく知られています。
どのように摂るのが効果的なのか
ヨーグルトが花粉症に効果的と言っても即効性は期待できません。上述のようにヨーグルトの乳酸菌によって腸内環境を整えるのはいわば体質改善に取り組んでいるようなものですので、ある程度の継続が必要です。
1か月で効果を実感した方もあれば、半年かかったという方もあるというようにその効果の出てくる時期もさまざまのようです。メーカーなどのよる実験によると花粉の飛散シーズン中の6週間の摂取での症状の緩和が紹介されています。
また、花粉曝露施設を使っての実験においては花粉飛散前の8週間の摂取に効果があるという結果が報告されています。
花粉症に効果があるとして売り出されている商品は生きて腸まで届くように作られていますが、胃酸の多い時間帯と吸収の悪くなる満腹時の摂取は避けた方が得策のようです。また、効果的な摂取量は1日に100グラム程度と言われています。
ヨーグルト摂取時の注意点
甘いヨーグルトが好みであってもビタミンBなどの免疫のバランスを保つために大切な栄養素をそこなう白砂糖は加えない方がいいでしょう。
甘味はハチミツや果物で補うようにしましょう。保存性に優れたドライフルーツを利用したり、整腸作用もある完熟バナナなどもヨーグルトに加える食材としておすすめです。
ヨーグルトを継続して摂取すると花粉症だけでなく、通年の鼻炎や他のアレルギー疾患にも効果があることがわかってきています。
また、ダイエットや美肌効果もあるなど女性には嬉しい副次的な効果も期待できます。バランスのいい食生活にヨーグルトを加えて、つらい花粉の時期を少しでも快適に過ごす工夫をしてみることをおすすめいたします。
まとめ
どんなヨーグルトをどう食べれば花粉症に効きますか
花粉症にヨーグルトが効果的な理由
どんなヨーグルトが効果的なのか
どのように摂るのが効果的なのか
ヨーグルト摂取時の注意点