鼻炎が長引いて蓄膿症になってしまった経験のある方は数多いのではないでしょうか。満足な呼吸を得られず、頭痛がするなどその症状は苦しいものです。そんな 蓄膿症 に風邪予防でよく知られている 鼻うがい は効果があるのでしょうか。
鼻うがいの注意点とあわせてご紹介いたします。
ここに注意して蓄膿症により効果的な鼻うがい
蓄膿症の原因や症状から鼻うがいの効果を考えると
風邪症状のウイルスや菌・花粉・カビなどが鼻の入口である鼻腔の粘膜に取りついて起こした炎症が長引くと鼻の奥の副鼻腔まで炎症が広がります。
さらに副鼻腔の炎症が長引くと膿が溜まるようになってしまいます。この状態が3ヶ月以上継続すると慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症と呼ばれる状態になります。
そもそもの原因は風邪のウイルスであったり、花粉症の花粉であったりする異物が鼻腔の粘膜にとりついて粘膜に炎症を起こすことであることからわかるように、異物を洗い流す鼻うがいは蓄膿症にも効果があると考えられます。
その上、副鼻腔炎が慢性化する過程で鼻づまりの原因になる粘り気のある鼻水を排出するという効果も期待できます。
鼻水の滞留が粘膜のさらなる炎症を招くという悪循環を繰り返すことが病状を悪化させるという一面もありますので、上手に鼻水を排出することは蓄膿症の改善にとって大切になってきます。
また、鼻うがいによって鼻腔の粘膜がきれいになり、鼻づまりが解消されるという爽快感も味わうこともできるでしょう。
鼻うがいの方法
鼻うがいとは鼻から入れた水を口から出す洗浄方法です。鼻と口は繋がっているので蓄膿症で溜まった膿も口から出してしまうというわけです。
急須のような形をしたネティポットという器具やシリンジと呼ばれる針をはずした注射器などの道具を使って行うことが多いです。いずれも薬局で入手することができますし、耳鼻咽喉科で販売している場合もあります。
慣れないうちは洗面器に生理食塩水か洗浄液を入れて、片方の鼻の穴を押さえて空いている方の鼻の穴から液を吸い込んで、鼻から出すという方法でもある程度の効果は得られます。
慣れてきたら鼻から液を入れた後、少し上を向いて静かに口の方に液を落とすようにして吐き出すようにするとよいでしょう。
鼻に液を入れる際に「エー」と声を出して行うと液の誤飲を防ぎ、耳に圧力をかけないと言われています。鼻うがいが終わったら、洗浄液が残っていないことを確かめて静かにゆっくり鼻をかみます。
洗浄液は200CCのぬるま湯に1.8グラムの食塩を混ぜることで自分でも作ることができます。調理用の計量カップが200CCですので、おおよそコップ1杯のぬるま湯にティースプーン1杯の食塩という目安です。
鼻うがいの注意点
プールなどで鼻に水が入ってキーンとした耳の奥の痛みを経験したことがある方は多いことと思います。水と人間の体液の浸透圧に違いがあるために真水が鼻から入るとあの痛みを感じるのです。
鼻うがいには専用の洗浄液、37℃程度温かさの生理食塩水、0.9パーセントの塩化ナトリウムを溶かした精製水のいずれかを使用します。
自分で洗浄液を作る際には水道水をそのまま使うのではなく、沸騰させたものをさましてから清潔な容器に保存し、一日で使い切るようにしましょう。
鼻うがいをすると爽快感が得られるので一日に何度も鼻うがいをする方がありますが、鼻腔の粘膜や粘膜の線毛を保護するために1セット左右3~5回を一日一度が効果的だとされています。
鼻うがいの最後には静かにゆっくりと鼻をかみますが、鼻腔内に洗浄液が残っている状態で勢いよく鼻をかむと洗浄液が耳管に入ってしまって中耳炎の原因になってしまうことがありますので注意が必要です。
高価ではありますが、電動式の鼻洗浄機を使用するというのも一手です。ただし、爽快感を求めるあまり、圧を強くしすぎると耳に圧力がかかってしまって中耳炎になってしまうことがありますので、専門医に相談の上で適切な圧で洗浄するようにしましょう。
まとめ
ここに注意して蓄膿症により効果的な鼻うがい
蓄膿症の原因や症状から鼻うがいの効果を考えると
鼻うがいの方法
鼻うがいの注意点