女性はホルモンの影響や運動する習慣がないこと、ダイエットのために過度な食事制限をしていることなどが原因となり、便秘になりやすい傾向があります。その便秘を解消する方法として、さまざまな 便秘に効く食べ物 が紹介されています。
しかし、ただ食べるだけではかえって便秘を悪化させてしまうこともあるのです。
便秘に効く食べ物の食べ方に潜むワナ(前編)
食物繊維は2つのバランスが大切
便秘には食物繊維がよいといわれているため、穀物やシリアルなどの食物繊維が豊富な食材を多く取り入れている方もいると思います。しかし、食物繊維を多く摂取したことにより、かえって便秘が悪化して苦しい思いをする場合があります。
なぜなら、食物繊維には水に溶けやすい水溶性食物繊維と水分を吸収しやすい不溶性食物繊維の2種類があり、どちらもバランスよく摂取する必要があるからです。
水溶性食物繊維には、海藻、きのこ、果物、いもなどがあり、水に溶けやすい性質を利用してゲル状となり、腸内の老廃物の排出を促します。
さらに、水溶性食物繊維は、腸内細菌である善玉菌の栄養源となり、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があります。
善玉菌は乳酸や酢酸をつくり出すことにより腸内を酸性に保ち体に悪い影響を与える悪玉菌の増殖を抑制したり、腸の蠕動運動を活発にして便の排出を促す働きがあります。
不溶性食物繊維には、豆、繊維の多い野菜、穀物などがあり、水分を多く吸収することにより、便の量を増やして腸の壁を刺激します。その刺激によって、蠕動運動を活発にします。
このような、特徴のある2つの食物繊維を1日に25g摂取する必要があり、そのうち水溶性食物繊維に対して不溶性食物繊維は2倍摂取することが好ましいといわれています。
腸内環境を整えるヨーグルト
ヨーグルトには、牛乳からつくられる際にできる乳酸や酢酸が含まれています。また、善玉菌の一種であるビフィズス菌を多く含む商品も販売されています。
そのため、腸内環境を整えるためには効果的な食べ物といえます。しかし、ヨーグルトは食べ方によってせっかくの効果を弱めてしまうのです。
実は、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は胃酸に弱い特徴があるのです。そのため、ダイエットを兼ねてヨーグルトだけを摂取していたり、空腹時に摂取すると胃酸の影響を受けやすく十分な効果を得ることができません。
少しでも多くの乳酸菌やビフィズス菌を腸に送り届けるためには、胃酸が薄まる食後に摂取することが望ましいでしょう。
また、摂取する時間帯やヨーグルトの種類に関してもさまざまな意見がありますが、善玉菌の寿命はおよそ1~2週間といわれており、善玉菌と悪玉菌のバランスを常によい状態に維持するためには、毎日続けるということが重要なのです。
そのため、自分が食べやすい、または飲みやすいものを選び、都合のよい食後に摂取しましょう。さらに、食物繊維を含む果物や穀物などと一緒に摂取すると効率もよくなります。
まとめ
便秘に効く食べ物の食べ方に潜むワナ(前編)
食物繊維は2つのバランスが大切
腸内環境を整えるヨーグルト