「便秘に効く食べ物の食べ方に潜むワナ(前編)」では、便秘には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取することの大切さについてご説明いたします。後編では、便秘の原因を探り、 便秘に効く食べ物 をご紹介いたします。
便秘の原因として多いものは冷えです。それでは冷えを解消する食べ物とはどのような食材があるのでしょうか。
便秘に効く食べ物の食べ方に潜むワナ(後編)
冷えを解消する食材の選び方
便秘を解消するためには、単純に便秘に効く食べ物を選ぶのではなく、便秘の原因となる症状を改善することも大切です。
女性の便秘の原因として、比較的多いのは冷えによる便秘です。女性は男性に比べて熱をつくり出す筋肉量が少ないため、体が冷えやすく、血液の流れが悪くなることにより腸の機能が低下します。
体を温める効果のある食材を積極的に摂取すると、体が温まり血液の循環が促進するため、腸の働きを活発にすることができるのです。
体を温める食材として、生姜が有名ですが、それ以外の食材はあまり知らないという方も多いと思います。実は、体を温める食材には3つのポイントがあります。
それは、土の下にできる野菜、冬が旬の野菜、黒、赤、オレンジの野菜です。これらの食材を取り入れ、さらに体が温まる調理法をします。たとえば、スープ、煮物、温野菜サラダなどの温かい料理や、血行を良くするために香辛料を入れてもよいでしょう。
しかし、意識しすぎてしまうと栄養のバランスが乱れてしまいます。そのため、1日3食、バランスのよい食事を摂り、その中で体を温める食材を少しずつ意識することが大切です。
忘れがちな水分摂取の必要性
食べた物は消化器官を移動しながら消化、吸収され残りカスは最終的に大腸に運ばれます。大腸では、水分を吸収しながら便を適度な硬さにして排泄します。また、便の中の不溶性食物繊維が水分を含んで膨らむことにより、腸の壁が刺激されて蠕動運動が促されます。
しかし、水分摂取量が少ないと、せっかく食物繊維をバランスよく摂取していても便の含む水分量が少なくなり、硬くなった便は排泄しづらくなってしまうのです。
私たちの体が、1日に必要とする水分摂取量は体重×33/mlといわれており、体重が50kgの方の場合は1650ml必要ということになります。
しかし、汗をかいたり利尿作用のあるコーヒーなどを飲んでいると、必要な水分量を摂取していても体外に排出される水分量の方が多くなるため、十分に水分を摂っているつもりでも便秘を解消するために必要な水分量には達していない可能性もあります。
そのため、3食の食事、食事と食事の間、入浴の前後というように意識して水分摂取をすることが大切です。
特に、朝は休んでいた消化器官が一気に働きはじめるため、起きたら体を冷やさないように冷たすぎないコップ1杯の水分を摂ることにより腸の動きを活発にすることができます。
朝だけに限らず、食前に水分を摂取しておくと、腸が消化をはじめる準備をするため、消化、吸収を助けることにもつながります。また、水分は糖分を多く含んでいる物や利尿作用のある物ではなく、水であれば硬水や炭酸水、お茶であれば麦茶を飲むようにするとよいでしょう。
まとめ
便秘に効く食べ物の食べ方に潜むワナ(後編)
冷えを解消する食材の選び方
忘れがちな水分摂取の必要性