スムーズに便が出ない状態を便秘といいますが、「そのうち出るよ」と放っておいてしまっていませんか?便秘を放置しておくと、吐き気を催したりさらに悪化すると実際に嘔吐してしまったり、という症状があらわれます。
便秘 により 吐き気 を感じたら、それは体からのSOSのサインです。
便秘で吐き気を感じる・・・それは体からのSOS
便秘で吐き気が起きるのはなぜ?
通常、排便がスムーズに行われている状態であれば食べたものは胃で消化された後、腸に送られます。
ですが、便秘で腸がパンパンになっていると胃の中のものを腸に送ることができず胃に残ってしまうことになります。胃が行き場のなくなった消化物を出そうとすることで吐き気を催してしまいます。この時、胃には負担がかかっているため胃もたれや胃炎をいった症状を併発することがあります。
そのような場合には胃にキリキリとした痛みを感じ、食欲もなくなってしまいます。
また、3日以上腸内に便が溜まった状態になると腸内で便が腐敗しはじめます。便が腐敗することによって腸内にスカトールやインドールというガスが発生します。ガスは便で一杯になっている腸内で充満し、腸を圧迫してしまいます。
このことにより、腹痛・腰痛・腹部の膨張や背中の痛みといった症状があらわれるようになります。腸内で発生したガスは腸壁を通じて血液中に溶け出し、めまい・頭痛・肌あれ・むくみといったさらなる症状を引き起こします。
便秘による吐き気が出た時にはどうすればいい?
便秘が原因で吐き気を催した場合には我慢をせずに吐いてしまった方が楽になります。下から排泄ができないことが胃まで影響して吐き気が出ているため、吐くことを我慢してしまうと胃にもさらなる負担をかけてしまうことになります。
実際に嘔吐するほどではない、という場合は仕方ありませんが吐けそうであれば吐いた方が体にとってもいいでしょう。
また、便秘が改善しないうちは「食事を摂らない」というのも吐き気を解消する1つの方法です。新たな消化物を体に入れるよりも、今腸内にある便を出すことを優先するようにしましょう。
便を少しでも出しやすくするためには、水をこまめに飲んだり食物繊維の豊富なりんごなどを食べることもおすすめです。
すぐに吐き気を落ち着かせたい時の対処法
便秘の症状は自覚していても、吐き気はいつ襲ってくるか分からないものです。そこで、突然吐き気を催した時の対処法を知っておきましょう。
職場・通勤途中など外出先で吐き気を催した場合には、ミントの香りのするものがおすすめです。ガムやキャンディー、タブレットなどを口にすることで吐き気を軽減することができます。
あまり刺激が強すぎると吐き気が強くなる恐れがありますので、事前に自分の好きな香りのものを知っておくのがポイントです。ガムやタブレットを鞄の中やポケットに常備しておき、吐き気を感じたら口にするようにします。
自宅など横になれる環境で吐き気を催した場合には、体の右側を下にして横になるのがおすすめです。この体勢が胃腸の消化運動の助けとなってくれます。横になる際には、シャツの首元やズボンのウエスト部分など、体を締め付けている部分は緩めるのがポイントです。
さらにおなかを中心として温めるとより効果的です。上着や毛布などをお腹の部分にかけて温めましょう。温めるものが手元にない場合は、手で優しくおなかをさすり、直接あたためるのも一つの方法です。
もともとの原因となっている便秘を解消しよう
吐き気を催してしまうほど便秘になると、体も心も消耗してしまいます。便秘を早期に解消できるように努力しましょう。
具体的には、「便意を我慢しない」「姿勢を正す」「食物繊維・水分を摂る」「入浴でリラックスする」「腸のマッサージをする」などがあります。3日以上排便がなければ便秘の始まりだということを覚えて、排便を促すようにしましょう。
まとめ
便秘で吐き気を感じる・・・それは体からのSOS
便秘で吐き気が起きるのはなぜ?
便秘による吐き気が出た時にはどうすればいい?
すぐに吐き気を落ち着かせたい時の対処法
もともとの原因となっている便秘を解消しよう