私たちが生活する環境には、さまざまなところにストレス因子があり、避けて通ることはなかなか難しいでしょう。しかし、ストレスにさらされ続けると うつ病 などの心の病気を招きかねません。
そのため、自分でも気づいていない心の状態を定期的に簡単な テスト によって自己 診断 してみることをおすすめします。
気分に合わせておこなう、うつ病の診断テスト(前編)
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心の病気を生み続ける社会
医療が進歩し、心の風邪ともいわれるうつ病を始めあらゆる疾患の治療ができる時代になったものの、うつ病の発症者は減るどころか増え続けているのです。その理由は、まさに私たちが生きている現代社会にあります。
まだ、今ほど便利な社会ではなかった時代にはうつ病患者よりも、脳の疾患といわれる統合失調症が精神疾患の主体でした。
しかし、現代はほとんどのことをコンピューターが私たちの頭脳となり、体となって代わりに働いてくれる便利な社会となったにも関わらず、ストレスを抱える方が増えています。
それは、便利になったからこそ、コンピューターにはできない高いコミュニケーション能力が求められ、大量に溢れる情報を処理しながら時間に厳しく、結果重視の仕事をこなしていかなければならないからでしょう。
また、これほど便利でなかった時代には、たくさん入ってくる情報を頭で整理し、体を動かして働いていたため、インとアウトがあることにより脳の適度なストレス発散になっていた可能性があります。
ストレスを溜め込み脳が傷つくことにより、うつ病の原因とされる脳内の神経伝達物質の異常につながったのではないかという説もあります。
しかし、ストレスが関与しているというものの、まだうつ病を発症するはっきりとした原因は解明されていないのです。
自然治癒が難しいうつ病
うつ病の初期症状は、体調にあらわれる場合と気分にあらわれる場合があり、個人差もあります。そのため、少し疲れがたまって体調を崩しただけ、仕事が嫌でやる気が出ないだけと軽く考えて、何とか自分自身を奮い立たせている方も多いのではないでしょうか。
しかし、この症状は心に負担がかかっている重要なサインである可能性があります。心の病気としてよく知られているうつ病は、責任感が強く真面目な方に発症しやすいといわれています。
そのような方は、心のサインに気づかないふりをしながら、次から次へとストレスを抱え込んでしまいがちです。うつ病は、自然に治るものではなく、放置していると日常生活に支障が出てしまうほど悪化することがあり、それによって心の健康だけでなく体の健康も損なわれてしまいます。
治療の期間が長くなり、すぐに効果が出ないなど複雑になってしまう恐れがあります。しかし、初期であればゆっくりと休養する時間をつくるだけでも、症状が改善し、治療効果もあらわれやすくうつ病に伴うさまざまな症状を速やかに改善することが期待できるのです。
まとめ
気分に合わせておこなう、うつ病の診断テスト(前編)
心の病気を生み続ける社会
自然治癒が難しいうつ病