「気分に合わせておこなう、うつ病の診断テスト(前編)」では、うつ病の症状についてご説明いたしました。後編では、うつ病の症状が起こしてしまう周囲とのトラブル、また うつ病 の 診断 テスト についてご説明いたします。
うつ病は心の風邪ですので、早めに医療機関を受診しましょう。
気分に合わせておこなう、うつ病の診断テスト(後編)
初期症状は周囲とのトラブルのもと
うつ病は、咳や熱、痛みが出るなど、体の病気のように特徴的な症状よりも、やる気がない、楽しいと思えない、集中できないというような気分の症状があらわれやすく、人それぞれ症状が異なります。
そのため、単なる怠け者と思われ、職場では仕事のミスを指摘されて厳しく指導されたり、自宅でも夫婦仲が悪くなりケンカになるなど相手に不満を与えてしまいます。
しかし、自分自身でも気分をうまくコントロールできないため周囲とのトラブルになりやすく、そのことで悩み、ストレスとなってさらに症状を悪化させるという悪循環に陥ってしまうのです。
このようなトラブルは私たちの生活のさまざまな場面でおこりますが、心が正常に働いていると、一時的に考え方や判断を誤ってしまいトラブルがおきたとしても、自分の意思で気持ちを抑えることができ、正しい選択や判断をすることができます。
しかし、うつ病の場合は、トラブルが続くことにより次第にさまざまなことに自信がなくなり、仕事を辞めたり、離婚などに追い込まれてしまいます。
そして、さらに症状が酷くなり追い詰められた結果、自分はいらない存在なのではないか、いっそのこと死んでしまいたいと考えるようになってしまいます。
信頼できる簡易診断とその目的
最近は、インターネットなどでもうつ病の傾向があるのかを簡単に診断することができます。このような簡易診断は、うつ病の傾向を自身で把握することにより、受診するきっかけをつくることを目的としています。
気持ちの問題だけで病院を受診するのはいきすぎではないかと思ってしまったり、心の不調があってもうつ病を診てもらえる精神科や心療内科を受診することに抵抗のある方もおり、受診が遅れてしまうことがうつ病を悪化させる原因の1つでもあるのです。
うつ病の簡易診断は、ほとんどが質問形式になっており、質問に対して当てはまる症状を選び、チェックしていくことにより、数分程度で結果をみることができます。しかし、その診断が信頼できるものであるのかが重要です。
中には、サイトの管理者が自己流で製作したものもあるため、公式に認められている機関が作成した簡易診断を使用するようにしましょう。
主な簡易診断は、世界保健機構のICDー10、アメリカ精神医学会のDSMーIV、アメリカ精神医学会の診断基準に準じてつくられ、世界で使用されている簡易抑うつ症状尺度、QIDSーJの3つです。
これらの簡易診断は、受診した先の病院でも同じ項目のチェックをおこなうこともあり、信用性の高いものといえます。
そのため、簡易診断によりうつ病の可能性が高いという結果が出た方は、勇気を出して早めに受診するようにしましょう。また、受診の際には簡易診断の結果を持参すると診察もスムーズになります。
まとめ
気分に合わせておこなう、うつ病の診断テスト(後編)
初期症状は周囲とのトラブルのもと
信頼できる簡易診断とその目的