爪も足と同じ白癬菌に感染することで爪水虫という状態になることがあります。爪水虫はどのような症状で足水虫との相違点はあるのでしょうか。
爪 水虫 の完治を目指して効果がある 市販薬 と家庭でのケアの方法などをご紹介いたします。
爪水虫は市販薬で完治できますか
爪水虫とは
水虫というと足の指と指の間などに多いと思われがちですが、爪や爪の周辺の爪水虫に悩まされている方も非常に多いものです。
爪水虫は足水虫と同じ白癬菌に爪が感染して発症します。爪水虫の多くの方はまず、足の親指の爪から感染が始まるようです。親指の爪が白濁していたり、変形している場合は爪水虫に感染している可能性があります。
爪水虫は初期段階では痛みやかゆみなどの自覚症状がありません。その間に徐々に感染が進行して爪や爪の周囲に白癬菌が住み着いてしまいます。
爪がだんだん厚くなって白濁し、ボロボロになってしまうことがあります。また、爪の周辺にも炎症が広がるので靴をはくときに圧迫されて痛みを感じるようになったりします。当初親指だけであった白癬菌の感染は他の指にも徐々に広がっていきます。
爪水虫が厄介なのは爪の中に白癬菌を蓄えている状態になるために他人に感染させてしまうことが多くなる点です。
もっとも、白癬菌は空気感染をするようなものではありませんので、バスマットやスリッパなどの共用を避けることで治療中であっても感染を防ぐことは十分に可能です。
爪水虫に効く市販薬
爪水虫の治療の難しさは薬効成分を爪の中に持続的に浸透させなければならない点です。反対に一旦浸透させてしまえば薬が白癬菌に直接接触することになるので確実な効果が期待できます。
2014年までは爪水虫専用の塗り薬はありませんでしたので、内服薬と足水虫の塗り薬を爪水虫にも汎用する治療法がとられていました。
2014年に「クレナフィン」、2016年に「ルコナック」という薬が認可されましたがこれら2つの薬は処方箋が必要な薬となっています。
爪水虫に特化して、爪に浸透しやすいジェルとして市販されている「クリアネイルショット」という商品は薬事法上の区分は医薬品ではありませんが、使い勝手や効果に高い評価を得ているものです。
植物由来成分を使用して、ジェル化することで浸透しやすい工夫がされている点が評価されているようです。
髪の毛同様に皮膚の一部である爪ですが、血管が存在しないため内服薬を血流によって直接患部に届けるということができません。それだけに爪水虫専用の塗り薬の市販薬の登場が待たれます。
爪水虫の注意点
日本皮膚科学会の統計によれば爪水虫の患者は日本で1000万人以上だと言われています。実に日本人の10人の1人が爪水虫だということにも驚かされますが、アメリカでは60歳以上の高齢者の40パーセントが爪水虫だという報告があります。
ご存知のように今後日本は超高齢化社会を迎えますので爪水虫対策が急務だと言うことができるでしょう。
爪水虫の原因となる白癬菌は剥がれ落ちた皮膚の角質の中に存在します。ほとんどの家庭で家族で共用されているバスマットやスリッパ、プールや公衆浴場の足ふきマットなどが感染源となる可能性が高いと考えられます。
ただし、白癬菌は皮膚の表面についても直ちに感染するものでなく24時間以上の時間を要すると言われています。毎日入浴して清潔を保つことで感染は十分に防げるのです。主な感染箇所である足の指と指の間を丁寧に洗うことが大切なポイントです。
爪水虫になりやすい場合でも見た目がきれいになって、爪水虫の好発期である夏に再発しなければ完治したと考えてもいいようです。
皮膚科では切り取った爪の一部を苛性カリ溶液に浸して溶かして白癬菌の有無を検査したり、白癬菌の繁殖しやすい条件下で切り取った爪から白癬菌が増殖しないかなどという検査を受けることもできます。
おおよそ28日で入れ替わる皮膚と異なり、生え変わるのに3ヶ月から半年もかかる爪が水虫になってしまうとどうしても治療期間が長くなってしまいます。爪水虫の完治が難しいと言われるのもこのような爪水虫特有の事情もかかわってきていると考えらえれます。
根気よく治療にあたり、再発させないという細心の用心が何より求められます。
まとめ
爪水虫は市販薬で完治できますか
爪水虫とは
爪水虫に効く市販薬
爪水虫の注意点