脂漏性角化症 とは耳慣れない病名ですが実は年齢を増していくとほとんどの人に関係のある病気です。さらにいつまでも美しくありたいと願う女性にとっては大敵ともいえる病気です。脂漏性角化症のことをよく知ることが治療や予防などの悩みの解消に役立ちます。
老化のあらわれ脂漏性角化症は早めのケアが肝心
脂漏性角化症とはどのような病気か
脂漏性角化症は別名老人性イボともよばれ、手のひらと足の裏以外の皮膚にできる良性の腫瘍です。特に顔面、頭部、胸、背中に多くみられます。
でき始めは1㎜程度で気付きにくくホクロやシミと区別がつかないことも多いのですが、年を経るごとに少しずつ大きくなっていき2〜3㎝ほどになるものもあります。数もだんだんと増えていく傾向があります。
色は皮膚の色に近いものから褐色、黒色とさまざまで、形状も平らでスベスベしたものから盛り上がってザラザラしていたり硬くなったものまであります。良性なので放置しておいても問題はないのですが、自然に治ることはありません。
脂漏性角化症の原因は
脂漏性角化症は皮膚の老化現象のひとつであり80才以上の高齢者であれば誰でもがひとつふたつはみられるといわれています。老化現象とはいえ早い人では20代でもみとめられる場合もあります。
大きな原因のひとつは紫外線の影響です。紫外線を浴びることによりつくられたメラニンは通常であれば皮膚のターンオーバーにより表面に押し出され排除されるのですが、加齢により新陳代謝が衰えると排除しきれないメラニンが少しずつ蓄積されていきシミの原因となります。
脂漏性角化症も同様のメカニズムであらわれます。また遺伝的な要因も関係しているといわれています。
脂漏性角化症の治療方法は
脂漏性角化症は良性の腫瘍なので治療をしなくても問題はないのですが、目立つところに数多くできてしまった場合などは特に女性であればとても気になるものです。
小さく数が少ないうちであれば治療も簡単でキレイに取り除くことが可能なので、できるだけ早く気づき早く治療を開始することが重要です。
脂漏性角化症の治療で一般的に最も多くおこなわれているのは液体窒素による凍結方法です。患部に液体窒素をあて凍結させてかさぶたを作りかさぶたがはがれるのと同時に腫瘍が自然に除去されるというものです。
1回できれいに除去することが難しく治療を数回繰り返す必要がある場合もあります。この治療方法は健康保険が適用され、麻酔不要で手軽に受けられるのがメリットですが、炎症の跡が残る可能性があるため顔面にはおこなわないことがほとんどです。
顔面の治療に適しているのはレーザーにより患部を切除する方法です。レーザーで削る深さを調節できるのでより繊細な治療が可能で根本的な治療ができることが利点ですが、この治療方法はほとんどの場合は健康保険の適用外になります。
サイズが大きくて液体窒素やレーザーでの治療が難しい場合や悪性の疑いがあり詳しい病理検査を必要とする場合はメスを使用して患部を切除する方法をとります。
手術は日帰りの局所麻酔でおこない通常は2週間ほどで跡も残らずに治ります。この治療方法は通常であれば健康保険が適用されます。
病院での治療以外の方法は
病院での治療以外にも脂漏性角化症に有効な成分が入っている市販の塗り薬や化粧品を利用して改善をはかる方法もあります。効果は人によりさまざまですが病院を受診する前に一度試してみようと考えるケースも多いようです。
ただし脂漏性角化症ではなく悪性の腫瘍であったり内臓の病気を伴っている可能性もあるので、自己ケアで改善がみられない場合は早めに病院を受診することをお勧めします。
脂漏性角化症を予防するには
脂漏性角化症で悩まないようにするためにはできるだけ早い時期から予防を心がけることが大切です。まずは最大の原因である紫外線から皮膚を守ることが一番の予防になります。日焼け止めや日傘、帽子などを活用して紫外線を防ぐ工夫をしましょう。
紫外線をカットするのと同時に皮膚のバリア機能を高めるために保湿に気をつけましょう。美白効果や血行を促進する成分の入った化粧品を利用するのも効果的です。
肌の大敵といわれるストレスや睡眠不足にも十分に注意しビタミンCやEを積極的に摂取して身体の内側からケアすることも大切です。
まとめ
老化のあらわれ脂漏性角化症は早めのケアが肝心
脂漏性角化症とはどのような病気か
脂漏性角化症の原因は
脂漏性角化症の治療方法は
病院での治療以外の方法は
脂漏性角化症を予防するには