近年、女性のライフスタイルの変化にともない 子宮内膜症 にかかる若い女性が増えています。子宮内膜症は激しい生理痛により日常生活や社会生活に支障が出たり、不妊症の原因のにもなるなど、女性の人生に大きな影響を及ぼす婦人科疾患です。
気になる症状があれば、早期に発見、治療するためにもセルフ チェック することをおすすめします。
セルフチェックで子宮内膜症を早期に発見しよう!!
子宮内膜症とは
子宮内膜症とは、本来なら子宮内にある子宮内膜細胞が何らかの原因により、卵巣、腹膜、腸、肺などの子宮以外の臓器に飛び散り、その場所で生理と同じようなメカニズムではがれ落ち月経血となります。
その月経血は体外に排出することができないため、はがれた場所で臓器を癒着させます。それが毎月繰り返されることにより、ひどい生理痛や慢性的な下腹部痛を引き起こしたり、不妊症の原因となるなど非常に厄介な婦人科疾患です。
いちど子宮内膜症にかかってしまうと、何らかの治療をしない限り閉経まで悪化する可能性が高い病気のため、婦人科のある病院やクリニックで治療することが重要です。
また、子宮内膜症はかつては良性疾患といわれてきましたが、長年、子宮内膜症だった人が閉経の頃に卵巣癌にかかるという症例が多くなっています。そのため、生涯にわたり定期的に検査を必要とする病気でもあります。
セルフチェックの重要性
子宮内膜症は、症状の軽い早期の段階で治療すれば、生理痛の軽減や体調不良、不妊症を回避することが可能な病気です。日常的にこまめに自分の身体や毎月の生理の変化に気をつけ、セルフチェックすることで早期に治療することが充分可能になります。
自分でできる簡単なセルフチェック
子宮内膜症にかかっている場合は以下のような症状があることが多いため、子宮内膜症かもしれないと悩んでいる人は自分にあてはまる症状がないかどうかセルフチェックすることをおすすめします。
- 生理痛が年々ひどくなってきている
- 生理痛がひどくて市販の鎮痛剤を飲んでも効かないことがある
- 生理のときに、めまい、吐き気がすることがある
- 生理のときに、下痢や嘔吐をすることがある
- 排便のときに、肛門の奥のほうが痛くなることがある
- 生理日以外でも下腹部痛がある
- 妊娠を希望して2年以上たっても妊娠しない
あてはまる項目があれば早めの受診を
セルフチェックの項目に1つでもあてはまる項目がある場合は、早めに婦人科の医師の診察を受けることをおすすめします。
生理時には腹痛や吐き気など、なんらかの不調があって当たり前と思っている人は結構多く、生理期間が終わるまで我慢してやりすごしてしまう人も多いようです。
そのため、子宮内膜症にかかっていることに気がつかず、その我慢が病気の進行につながってしまうことがあります。少しでも違和感を感じる症状がある場合は、迷わずに婦人科のある病院やクリニックを受診することが大切です。
特に、妊娠を希望している世代の場合、治療をせずに放置しておくと不妊症の原因となり、子供を授かることが難しくなる可能性が高くなります。早めに診察を受け、子宮内膜症かどうかを診断してもらい、もしそうであれば医師と相談して適切な治療をしていくことが重要です。
どのような治療方法があるか
子宮内膜症には薬による内科的治療と手術による外科的治療があります。内科的治療には、「低用量ピル」、「GnRHアゴニスト」、「ダナゾール」などの薬を使用して生理を一時的に止めることにより、子宮内膜の増殖を抑える治療があります。
また、外科的治療には、開腹手術と腹腔鏡手術がありますが、お腹の状態や本人の希望などに合わせてどちらの手術が適切か医師が判断することになります。
子宮内膜症は生理がある限り進行していく病気であるため、症状やライフスタイルに合わせ、医師と相談しながら症状を上手にコントロールしていくことが重要な病気です。
まとめ
セルフチェックで子宮内膜症を早期に発見する
子宮内膜症とは
セルフチェックの重要性
自分でできる簡単なセルフチェック
当てはまる項目があれば早めの受診を
どのような治療方法があるか