子宮内膜ポリープという婦人科疾患をご存知でしょうか。自覚症状はあまりありませんが、不妊の原因になる厄介な病気です。妊娠を希望していて月経も順調なのになかなか妊娠しないと思い検査受診してみたら、原因は子宮内膜ポリープだった、という人が最近増えています。
子宮内膜ポリープが見つかったら、医師と相談して、早めに 子宮内膜ポリープ 手術 を受けることをおすすめします。
子宮内膜ポリープ手術を決断すること
子宮内膜ポリープ手術を受けるタイミング
子宮内膜ポリープが見つかったからといっても、すべての人に手術が必要なわけではありません。
検査の結果が、悪性のポリープだったら必ず手術が必要ですが、良性の場合は、子宮内膜ポリープは症状がほとんどないので、不正出血の量や月経血の量がかなり増えたり、下腹部痛がひどくなるなどの症状があり、日常生活に支障が出るようになったら手術を検討したほうが良いでしょう。
また、子宮内膜ポリープは、不妊の原因になりますので、妊娠を希望している方に見つかった場合は、手術をするべきかどうかを医師とよく相談することが大切です。
どんな手術方法があるのか
子宮内膜ポリープの手術方法は、内膜掻爬(ないまくそうは)術と子宮鏡下手術の二種類がありますが、症状によっては両方を組み合わせて行うことがあります。
内膜掻爬術は、子宮内の内膜をキューレットなどの器具を使って取り除く手術です。子宮鏡下手術は、子宮鏡で子宮の中をテレビモニターで観察しながら、電気メスを使ってポリープを切り取る手術です。
内膜掻爬術は、ポリープの取り残しがでる場合があるので、どちらかというと、子宮鏡下手術をすすめられることが多いようです。
手術の時間は、だいたい30分~1時間、長くても2時間くらいが標準的で、麻酔に関しては担当医と麻酔科医との相談により、ポリープの大きさ、数、状態によって、局所麻酔か全身麻酔のどちらかになります。
手術の前には子宮の入り口である子宮口を薬で開く処置を行い、手術がしやすいような状態にしてから行っていきます。
両方の手術とも、切り取ったポリープは病理検査を行い、良性か悪性かの判断をして、今後の治療の方針を決めていきますので、結果が出る頃に外来受診をすることになります。
また、入院して手術を受ける場合、入院日数は数日がほとんどですが、手術といってもそれほど体への負担が大きくないので、日帰りでできる病院やクリニックも増えています。
気になる入院、手術費用について
どちらの手術も健康保険の適応になりますので、内膜掻爬術の場合は1~3万円、子宮鏡下手術の場合は10万円くらいになります。病院やクリニックによって多少の違いがありますが、入院費、食事代、差額ベッド代などの自費の部分が発生したらもう少し高くなります。
また、日帰り手術も保障している民間の保険に加入しているととても心強く、費用に関するかなりの部分がまかなえる手術だと思います。
手術後の経過について
手術後は、下腹部の鈍痛や月経のような出血がありますので、数日は安静にして生活しますが、万が一相当な出血があったり腹痛がひどいような場合は、手術を受けた病院やクリニックに連絡をして、すぐに受診するようにしてください。
術後には、その後の状態を診察するための通院があります。病理検査に出していたポリープが悪性の場合は、ガンとしての治療が始まります。
良性だった場合は、妊娠を希望している方の場合、早めに受精ができるよう妊娠に向けての準備をしていくように、医師と相談しながら努力することになります。
また、妊娠を希望していない方や閉経している方の場合は、術後の経過が良ければ治療は終了になりますが、子宮内膜ポリープは再発しやすい病気であり、悪性のポリープが発生する可能性もありますので、定期的に病院やクリニックで検査を受けることを忘れないようにしましょう。
まとめ
子宮内膜ポリープ手術を決断すること
子宮内膜ポリープ手術を受けるタイミング
どんな手術方法があるのか
気になる入院、手術費用について
手術後の経過と今後