子宮筋腫 の症状は人それぞれ個人差があり、筋腫が数個あっても全く症状の出ない方もいます。しかし筋腫が大きくなると不正出血だけでなく、貧血や腰痛、頻尿などに悩まされる事も多くなり、婦人科で 治療 することになります。子宮筋腫の治療とはどのようなものなのでしょうか。
子宮筋腫の治療って、何をするの?
まずは何を調べるの?
診察は非常に簡単です。内診と超音波で子宮のどこに何個筋腫があるのかすぐに判断出来ます。
子宮筋腫とは良性の筋腫のことをいいますが、筋腫には0.5%の確率で悪性の場合があります。あまりにも大きな筋腫の場合は筋腫の細胞を調べます。筋腫の場所や大きさで症状が変わってきますので、合わせて治療方法を考えます。
治療って何をするの?
治療には手術と投薬治療があります。開腹手術で腫瘍や子宮を切除する方法は今でも多く行われていますが、手術は常に進歩しており、開腹ではない女性の身体に優しく負担の少ない技術がどんどん増えています。
投薬治療は痛みや貧血を改善する薬から、筋腫に作用する薬まで、症状により変わってきます。
投薬治療にはピルを使用したホルモン治療もありますが、最近は副作用も少なく、手軽に飲めるようになりました。
薬って何をどれくらい飲めばいいの?副作用は?
筋腫が大きくなく、比較的軽い生理痛や貧血の症状だけを止める場合は局所的な薬を使います。痛み止めや鉄材で一時的には楽になりますが、筋腫の大きさは変化していませんので、根本的な改善にはなっていません。
しかし症状が重くなってくると出血量は増え、貧血は体調や他の臓器にも影響を及ぼし、日々の生活が出来なくなってきます。その場合は筋腫に直接作用する投薬治療へ移ります。
子宮筋腫には女性ホルモンが深く関わっており、胎児の頃からある子宮筋腫の芽が女性ホルモンの分泌に刺激され成長するといわれています。閉経後は女性ホルモンの分泌が少なくなるので子宮筋腫も次第に小さくなるのが一般的です。
この子宮とホルモンの関係を利用した治療が偽閉経療法です。身体を閉経状態にするにはGnRHアナログという薬でホルモンの量を調節します。脳の下垂体に直接作用し、刺激によりゴナドトロピンの分泌を抑え、ホルモンに対する反応を鈍くします。数ヶ月で卵巣機能が低下し、排卵と月経が止まります。
しかしこのGnRHアナログには骨粗鬆症の副作用があり、長く続けることができません。数ヶ月飲んだら薬を停止し、再び筋腫が成長してきたら半年以上のインターバルを置き再開します。
偽閉経療法ですので、更年期障害のような症状が出る場合もあります。GnRHアナログの治療で筋腫をなくすことは出来ません。一時的に小さくなったりはしますが、筋腫は眠っている状態です。
その他、ピルを飲む方法もあります。以前は体調や体重の変化などの副作用もありましたが、最近のピルは女性ホルモンが少ないので手軽に飲む事が出来ます。
筋腫の大きさはそのままですが、症状が軽減され、GnRHアナログのような更年期障害症状もありません。しかしピルも飲む期間に問題があり、その副作用から長く続けるのは難しい治療です。
薬が合わなかったら?
子宮筋腫の場所や大きさにより、投薬治療では症状が改善されない場合もあります。また薬の副作用でこれ以上投薬治療を続ける事が出来なくなったら、医師の判断により手術を選択します。
子宮の手術と聞くと女性にとっては恐ろしく、できれば避けたいと思われがちです。しかし現在の医学では開腹手術の他に一泊二日で退院出来る手術や傷跡の目立たない手術など種類は増え、日々進歩しています。働いていても、小さなお子さんがいても、ケースに合わせ選択出来ます。
子宮筋腫がある女性は3人に1人といわれていますが、その症状には個人差があります。筋腫の大きさや場所、症状などで治療法が一人ひとり変わってきますので、医師とよく相談し治療の方向性を決めましょう。
まとめ
子宮筋腫の治療って、何をするの?
まずは何を調べるの?
治療って何をするの?
薬って何をどれくらい飲めばいいの?副作用は?
薬が合わなかったら?