ご存知のように子宮は西洋梨のような形をしていて、球形の部分は胎児の宿る体部、下方の膣とつながる部分が頸部と呼ばれています。
癌のできる部位によって子宮体癌・子宮頸癌と呼び分けられている 子宮癌 の 症状 についてご紹介いたします。
初期症状のセルフチェックで子宮癌から命を守ろう
子宮頸癌の初期症状
初期の子宮頸癌にはふつう全く自覚症状がないと言います。そのため、無症状の時から検診などを利用して異型細胞という癌細胞になる前の段階の細胞を癌になる前に見つけることが非常に大切になってきます。
月経ではない時期に不正出血があったり、ふだんと違うおりものが増えたり、月経周期の長さや量の変化など少しでも気がかりなことがあれば、できるだけ早く受診することが大切です。
早期発見ができれば、子宮頸癌は比較的予後のよい癌であると言われています。近年、罹患率・死亡率ともに若年層で増加傾向にありますので、20歳を過ぎたら2年に1度の子宮癌検診を欠かさず受けることをお勧めいたします。
子宮体癌の初期症状
最も多くみられる症状は出血です。とりわけ、閉経後に少しずつ長引く出血がある場合にはためらわずに子宮体癌の検査を受けるようにしてください。
他の癌と同じように子宮体癌も早期発見をして早期に治療を開始した方が治療成績がよくなると言われています。
月経ではない不正出血・ふだんとは違うおりもの・排尿痛や排尿困難・骨盤付近の痛みなどの症状がある場合にはできるだけ早く受診するようにしましょう。
おりものの異常
子宮頸癌と子宮体癌に共通した症状としておりものの異常があります。おりものは子宮の自浄作用ですので、健康な時のおりものは無色透明で臭いもほとんどないものです。
また、おりものが皮膚に触れてもかぶれたりすることもなく、痛みを感じるようなこともありません。
子宮癌になるとおりものの臭いがきつくなったり、黄色や褐色に変化したりします。また、皮膚に触れると炎症を引き起こしたりするような場合もあります。
これらは癌細胞が壊死したリ、不正出血がおりものに混じったりして腐敗菌が増殖したことが原因になっていると考えられます。
おりものは便や尿と同様に体の内部の状態を知ることができる重要な情報源です。ふだんから、おりものにも十分な注意を払って自分の健康を自分で守る心構えを持つことが大切です。
子宮癌の症状をチェックするには
月経不順を含めて月経周期の変化や月経血の量の変化など月経異常がある場合にはかかりつけの婦人科を早めに受診するようにしましょう。また、月経以外の不正出血も子宮癌のサインである場合があります。
背中や腰、下腹部に張りや痛みを感じる場合も要注意です。時には神経痛のような痛みを感じることもあるようです。
排尿や排便の際に痛みを感じたり、排尿・排便困難などの不便を感じることもあります。上述のようにおりものの様子も含めてふだんからセルフチェックをしてみてください。
一般に肥満傾向で、高血圧・高脂血症の方はそうでない方に比べて子宮癌のリスクが高くなると言われていますので注意が必要です。
進行した子宮癌の症状
子宮癌が進行して周辺の臓器にまで癌が広がってしまうとさまざまな症状が出てきます。膀胱の粘膜に広がると頻尿や血尿という症状が出ます。また、腎臓に広がると、尿の流れが閉鎖されて満杯になってしまった腎臓が拡張してしまう水腎症や尿毒症が引き起こされます。
尿の流れが滞ると尿路感染症になりやすくなり、腎臓に膿がたまる膿腎症になってしまう場合があります。膿腎症は悪化すると敗血症を引き起こすこともあり命にかかわるものです。
月経異常やおりものの変化などを気軽に相談できるかかりつけ医をもつことと子宮癌検診を欠かさないように心がけることを強くお勧めいたします。
まとめ
初期症状のセルフチェックで子宮癌から命を守ろう
子宮頸癌の初期症状
子宮体癌の初期症状
おりものの異常
子宮癌の症状をチェックするには
進行した子宮癌の症状