生理痛 がつらいとき、鎮痛剤などの薬を飲む以外の方法として自分でも簡単にできる「 ツボ を押す」という方法があります。
東洋医学の考え方による治療方法ですが、痛みに即効性のあるツボや長く続けることで体質が変わり生理痛が和らいでいくツボがありますので、一度試してみることをおすすめします。
ツボを押して生理痛を和らげる
生理痛とツボの関係
女性の病気はさまざまな症状が重なっておきるため東洋医学の治療との相性がとても良いと言われており、漢方薬や鍼灸はり治療で症状が良くなっていく人が多くみられます。
東洋医学の考え方では、「気」と「血」がめぐっている流れのことを「経絡(けいらく)」といい、その経絡に沿った上にある大切なポイントのことを「経穴(けいけつ)」といい、これがいわゆる「ツボ」と呼ばれるものになります。
ツボは、身体のさまざまなところにあり症状に対応しているツボを刺激することで治療を行うことができます。
生理痛は人により症状や期間はさまざまですが、ツボ治療を行っていくことで急な痛みや慢性的な痛みに効果があり、長期的に治療を続けていくことで体質が変わり生理痛がなくなってしまう人もいるようです。
WHO(世界保健機関)でも鍼灸治療が月経痛に効果があると認めています。
生理痛に効果のある代表的なツボ
生理痛を和らげる効果のあるツボは、お腹、脚、手、背中などにいくつかあります。
代表的なものとして「気海」、「関元」、「血海」、「足三里」、「三陰交」、「合谷」、「腎ゆ」などのツボがあげられます。
「気海(きかい)」はお腹の正中線上でおへそから指2本下にあるツボで、生理痛や生理不順を改善し、下痢や便秘を改善する効果があります。
「関元(かんげん)」はお腹の正中線上でおへそから指4本下にあるツボで、生理痛や生理不順、腰痛や冷え性を改善する効果があります。
「血海(けっかい)」はひざの内側の足をのばしたときにくぼむ箇所から指3本上にあるツボで、生理痛・生理不順・下腹部痛・腰痛に効果があります。
「足三里(あしさんり)」はひざのお皿の下のくぼみから指4本分下がった箇所の外側にあるツボで、胃の働きを良くし胃痛・腹痛・下痢などに効果があります。
「三陰交(さんいんこう)」は内くるぶしから指4本分上の骨と筋肉の間にあり、生理痛・生理不順・腰痛・冷え性・不妊症など女性の悩みにとても効果が高いツボです。
「合谷(ごうこく)」は手の親指と人差し指の骨が合わさった箇所にあるツボで、全身の痛みに効果があることで有名です。生理痛・体のコリ・むくみなどに効果があり、身体全体の調子を整えてくれる効果があります。
「腎ゆ(じんゆ)」は腰の一番細い部分の背骨から左右それぞれ指2本分外側にあるツボで、生理痛・生理不順・腰痛に特に効果の高いツボだと言われています。
ツボの押し方
ツボは、おもに自分の親指のはらの部分を使って押しますが、もんだり、たたいたりする方法もあります。
押す場合は該当するツボを少し強めにゆっくりと息を吐きながら3~5秒くらい押します。それを数分間繰り返すことを継続していくと症状が改善されていきます。また、自分の呼吸を整えながら押すと自律神経が整い効果がさらにアップし、全身の調子も良くなってきます。
生理痛の場合は、冷えがかなり関係している場合がありますので、ツボの上にカイロやホットパックなどを置くと痛みにかなり効果があります。
注意しなければいけないこと
ツボは簡単に自分で押せてしまいますが、位置が間違っている場合や押し方が悪かったりすると逆効果になることがあるため、自分で押す自信がない人や痛みがあまりにもひどい場合は、国家資格を持った指圧師の治療を受けることをおすすめします。
また、妊娠の可能性があるときや発熱時、手術後などは身体が敏感になっており危険なため安易に自分でツボを押すのはやめましょう。
ツボを押すことで生理痛がまったく改善されない場合は、子宮の病気が潜んでいる可能性がありますので必ず婦人科の医師に相談するようにしてください。
まとめ
ツボを押して生理痛を和らげる
生理痛とツボの関係
生理痛に効果のある代表的なツボ
ツボの押し方
注意しなければいけないこと