「重い生理痛の原因を知り、うまく付き合う方法(前編)」では、生理痛がおこる原因や重い生理痛に隠れた疾患などをご紹介いたしました。後編では、 重い 生理痛 を和らげる方法や漢方薬により体質改善をご紹介いたします。
重い生理痛の原因を知り、うまく付き合う方法(後編)
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つらい症状を和らげる方法
痛みの程度は、痛みに強い方、弱い方によっても異なりますが、日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は、月経困難症といわれます。
月経困難症の中には、子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が隠れている場合もありますが、異常がなくても生理のたびにつらい症状があらわれる方もいます。
そのため、まずは何も原因となる病気がないか確認することを優先します。特に、原因となる病気がない場合は、それだけでも安心材料になり生理のたびに病気かもしれないと不安になるようなストレスを軽減することができます。
生理中はホルモンの働きにより、少なからず精神的に不安定になります。そのため、できる限り穏やかに過ごせるよう意識するとよいでしょう。
無理のない程度に身体を動かしたり、趣味に没頭する時間をつくることや、身体もリラックスできるようにストレッチやアロマを入れたお風呂で身体を芯から温めることもストレスと冷えの対策に効果があります。さらに、下腹部か冷えないよう、衣類で調節することも大切です。
また、一番痛みがつらい日には我慢せずに薬を使ってコントロールすることをおすすめします。痛みを我慢することはストレスにもつながります。ある程度痛みを抑えた状態の方が心と身体がリラックスしやすく、他のことに意識を向けることにより生理痛が和らぐ場合もあります。
このように、心と身体が感じるストレスを減らし、さらに冷えを解消することによって生理痛を和らげることが期待できます。まずは、自分自身の生理の症状をよく観察し、薬を使うタイミング、自分に合ったリラックスできる生理中の過ごし方を探してみるとよいでしょう。
漢方による体質改善
生理痛を一時的に抑えるのではなく、長い目でみて痛みを抑えるためには、西洋薬よりも体質改善を目的とする漢方薬が効果的です。
西洋薬は、痛みなどの症状を抑えるための対処療法が一般的でありるのに対し、漢方薬は身体の内部環境をバランスよく整えることが目的であり、その結果冷えや血液の滞りを改善し重い生理痛を治す効果があると考えられています。
西洋薬に比べると、すぐに痛みが治まるというような即効性はないものの、長い期間飲み続けることにより徐々に効果があらわれてきます。また長期間飲み続けても副作用は少ないというメリットもあります。
漢方薬は独特の苦味や風味があるため、苦手という方もいますが、あまりにも飲みにくい場合は、同じ苦味をもつ抹茶やコーヒー、ココアなどを少量混ぜることで飲みやすくなる場合もあります。
また、最近では粉状ではなく錠剤になっている漢方薬もあります。取り扱いのない薬局もありますが、希望する方は医師に相談して、同じような効果を持つ錠剤の漢方薬に変更してもらうのもよいでしょう。
まとめ
重い生理痛の原因を知り、うまく付き合う方法(後編)
つらい症状を和らげる方法
漢方による体質改善