「生理痛はないことが普通。ある人は問題あり?!(前編)」では、生理とはいつ頃訪れるものなのか、そしてなぜ生理痛が起きてしまうのかご説明いたしました。後編では、どのような人が生理痛に悩まされ、どのような人が 生理痛 になら ない のかご説明いたします。
生理痛はないことが普通。ある人は問題あり?!(後編)
生理痛になる人は?生理痛がないのは良いこと?
生理があるからといって必ずしも生理痛があるとは限りません。とくに初経をむかえてから2年から3年くらいは子宮や卵巣が未発達のため生理も不定期だったり、生理期間もその都度長かったり短かったりと不安定な人が多くいます。
そのためこのころはまだ排卵もなく生理痛がないことがほとんどです。では逆に生理痛になりやすい人、症状がひどく出やすい人はどのような特徴があるのでしょうか。
(1)冷え性(2)運動不足(3)神経質・ストレスが溜まりやすい人(4)子宮口が狭い人(5)プロスタグランジン分泌量が多い人が生理痛になりやすい特徴となります。
(1)冷え性と(2)運動不足の根本の原因は同じです。普段から体を動かすことが少ない人は体内の血の巡りがスムーズではありません。また長時間同じ姿勢を続けたり、きつめの洋服を着続けた場合血行不良を起こして冷え性に繋がります。生理痛も血行不良が原因の一つになります。
(3)もともと神経質な性格だったり、仕事や人間関係などにおいて日頃からストレスが溜まりやすい人は、自律神経が乱れて生理痛をひどくさせる要因にもなります。
(4)子宮口が狭い人は経血の経路が確保しづらくスムーズな経血排出ができません。それに対してより一層子宮の収縮をさせようとプロスタグランジンの分泌量が増えることで逆に生理痛を悪化させることになってしまいます。
(5)生理痛の根源であるプロスタグランジンの分泌量には個人差があるため、分泌量が多い人はどうしても症状がひどく出てしまいます。
また(1)から(5)以外にも、40代以降になると女性ホルモンと呼ばれるエストロゲンの分泌量が減少します。それによって今まで生理痛がひどかった人が緩和されたり、生理痛にならなくなったりする人も出てきます。
しかしその反面で分泌量の減少はホルモンバランスの低下をもたらしてイライラやネガティブになったり、体のほてりやめまいなど更年期障害の症状があらわれます。このように更年期や体質的な問題(4、5)以外は生活の見直しなどによって大きく改善される可能性があります。
逆に生理痛がないという人はこういった問題がまったくない人だということがわかります。まれに生理痛がない=無排卵月経を疑う人もいますが、無排卵月経の目安は生理サイクルや生理期間、出血量に異常がある状態です。そのため生理痛がない=無排卵月経ということに直結はしません。
生理痛がないということは体にとっては大変楽なことではありますが、生理自体が定期的にない、周期の長短、出血量の多さなどの異常がある場合は何らかの病が隠れている可能性もありますので安易に考えずに婦人科を受診することをお勧めします。
まとめ
生理痛はないことが普通。ある人は問題あり?!(後編)
生理痛になる人は?生理痛がないのは良いこと?