健康な女性であればほぼ一月に一度訪れるのが生理です。ただでさえ憂鬱になりがちな生理ですが、つらい 生理痛 だけでなく 下痢 になる方が多くいらっしゃいます。
なぜ生理になると下痢が起きるのでしょうか。その原因と対処方法をご紹介します。
生理中に起きる生理痛と下痢・・・原因と対処法は?
生理痛と下痢が起きる原因は?
生理の時、下腹部が重く感じたり痛みを感じたことのある方は多いと思います。生理に生理痛はつきもの、とあきらめている方も多いかもしれません。
さらに「お腹が痛い」と思っていたら、生理痛だけでなくお腹が緩くなってしまった、という経験をお持ちの方も多くいます。生理中に痛みだけでなく下痢まで起きてしまうのは、なぜなのでしょう。
それには、女性ホルモンの1つであるプロスタグランジンが関係していることが分かっています。プロスタグランジンはプロゲステロンという黄体ホルモンが元になり作られています。プロスタグランジンは生理開始から48時間ほど放出されることが分かっており、子宮を収縮させる役割があります。
プロスタグランジンによる子宮収縮で、生理痛が起きます。子宮内の経血を排出するための子宮収縮で筋肉が痛むことが生理痛の原因なのです。
さらに、プロスタグランジンは子宮を収縮させるだけでなく、心臓・腎臓・胃腸の機能、アレルギー反応、神経伝達にも関係していることがわかっています。プロスタグランジンが胃腸の動きを活発にすることで、下痢が起こりやすくなるのです。
生理中の下痢症状を軽減させる方法は?
生理は自然の現象だから、と痛みや下痢を我慢してしまう方も多くいます。ですが、我慢をすることは体に負担がかかりますし、精神的なストレスにもなってしまいます。あまり無理をせず、症状を軽くするにはどのような方法がいいのでしょうか。
漢方薬を飲む
漢方薬は効き目が穏やかなため、どのような体質の方にも合いやすく飲みやすいという点でオススメです。
胃腸の動きを整えてくれる「補中丸(ほちゅうがん)」、漢方の中では珍しく即効性があり筋肉の緊張を和らげることで痛みを緩和する「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」、手足の冷え・下痢に効果のある「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」などをお試しください。
市販薬を飲む
生理痛・下痢の原因物質プロスタグランジンの生成を抑えてくれるのが鎮痛剤です。イブプロフェンが配合されている薬は胃腸の収縮を抑えてくれるため、生理痛・下痢に効果があります。
プロスタグランジンが分泌される前に飲むのが効果的なため、生理前や生理開始から痛みが出るまでに飲み始めることをオススメします。アセトアミノフェンが配合されている薬は、効き目が緩やかだと言われています。ですが、15歳未満でも飲むことができますので、安心できる薬です。
体を温める
生理中はなかなかゆっくりと湯船に浸かることができません。子宮の収縮により血流も悪くなっているため、手足・お腹が冷えてしまうことがあります。そのような時にオススメしたいのが「足湯」です。
大きめの洗面器にお湯をため、両手・両足を浸けましょう。手先・足先の毛細血管が開くことで全身の血流がよくなり冷えが解消されます。お湯にアロマオイルを入れることで、リラックス効果も高めることができます。
激しい生理痛や下痢には病気が隠れていることも!?
生理期間中の下腹部の痛みや下痢は「生理だから」と我慢する方が多くいます。ですが、仕事に支障をきたしてしまうような痛みや激しい下痢・頭痛・吐き気などがある場合には、きちんと病院を受診するようにしましょう。
単なる生理痛と思っていても、子宮内膜症や子宮筋腫・子宮腺筋症などの病気が原因で痛みが起こっている場合もあります。子宮の病気は放っておくと不妊になってしまうこともありますから、気になる症状が続く場合にはきちんと専門の医師に診てもらうようにしましょう。
まとめ
生理中に起きる生理痛と下痢・・・原因と対処法は?
生理痛と下痢が起きる原因は?
生理中の下痢症状を軽減させる方法は?
激しい生理痛や下痢には病気が隠れていることも!?