生理は女性の心身の健康のバロメーターと言われていますが、生理不順に悩む女性はかなり多いようです。とりわけ妊娠を望んでいる方にとっては切実な問題です。
医学的にみて問題のある 生理不順 とはどういったものか、 改善 するにはどうしたらよいのかをご紹介いたします。
気になる生理不順はこうして改善
問題視される生理不順とは
女性同士の会話でしばしば話題になる生理の周期ですが、医学的には前回の生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの日数で数えます。周期が25~38日で変動が6日以内であることを正常としています。
しかし、女性の体のリズムは個々人によって全く違っています。38日以上の周期で排卵を伴う生理が来ているならば、それはその方固有の周期であると考えられます。
むしろ、周期の乱れが長く続き、生理の間隔が20日であったり、30日、50日であったりする場合が問題視されます。こういう状態が長く続いている場合は専門医の受診をした方がいいでしょう。
その際基礎体温を計測した記録を持参すると診断の参考になるでしょう。
生理不順の原因
脳の視床下部・下垂体が排卵をコントロールしているのですが、非常にストレスに弱い場所だと言えます。大きなストレスにさらされると排卵のリズムが乱れたり、無排卵になってしまうことさえあります。
急激なダイエットで体重を落とした場合、体の防御反応であるかのように生理が止まってしまうことがあります。体重のコントロールを必要とする女子のスポーツ選手に無排卵や稀発月経に悩む場合があるのもそういう理由です。
卵巣に卵子の入った袋がたくさんできる多嚢胞性卵巣症候群のような病気によっても排卵ができなくなり、生理不順になります。
授乳中でもないにもかかわらず、母乳を作るプロラクチンというホルモンが過剰に出る高プロラクチン血症も無排卵による生理不順をまねきます。
甲状腺ホルモンは多すぎても、少なすぎても卵巣の機能を弱くすると言われています。
加齢も卵巣機能の衰えの原因となります。更年期も生理不順に悩むことの多い時期ですが、何事も更年期だからでかたづけないで、かかりつけ医に相談することが大切です。
閉経に向けての順当なステップであるのか、陰に大きな病気が隠れているようなことはないのかという見極めが大切なのです。
こうして生理不順の改善を
専門医である産科や婦人科の医師は子宮の硬さや動きの良し悪しを問題にします。生理は子宮が排卵時にキュッと縮み、妊娠しなかった場合に子宮を広げて不要な物を体外に排出するという仕組みの繰り返しであると言えます。
柔らかで動きのいい子宮を維持するにはどうすればいいのでしょうか。
ストレスは卵巣だけでなく子宮にも大きな影響を及ぼします。現代社会はストレス社会とも言われるほどですから、ストレスを完全になくすることは不可能に近いかもしれません。
そこで、意識的にリラックスできる時間を生活の中に組み入れる必要があります。瞑想でもヨガでもかまいません。頭や目を使うことを休止して、鼓動や呼吸など体の内側の動きに意識をむける時間を持つようにすると、子宮もリラックスするのです。
その際に意識的に深く、ゆっくりと呼吸することを心がければ、それだけでも子宮のマッサージ効果があると言われています。
ウォーキングは子宮を包んでいる骨盤に適度な刺激を与えて子宮にとってもいい運動であると考えられています。毎日30分程度歩くと、子宮の血流がよくなるという報告があります。
骨盤体操も有効です。まず、四つん這いになります。鼻で息を吸いながらお腹を10秒間くらい真上に引き上げてください。最後に口から息を吐きながらお腹を下に10秒間くらい下げます。この一連の動作を10回ほど繰り返してください。
骨盤の動きがよくなると子宮が柔らかく、動きもよくなります。この運動は生理痛の緩和にも効果があります。
ツボ押しも有効です。足首の内側のくるぶしとアキレス腱の間のくぼみや三陰交と言われるすねの骨の内側のくるぶしから指4本分上にあるツボなどは子宮を温めるツボとしてよく知られています。入浴しながら、強すぎず気持ち良い程度に行うのがいいでしょう。
ホルモンバランスを整えるためには食生活も重要視されています。納豆や豆乳、豆腐やきなこなどに多く含まれるイソフラボンがエストロゲンという女性ホルモンによく似た働きをすることは有名です。ホルモンバランスを整えるにはビタミンB6やビタミンEも必須です。
また、牡蠣や納豆などに多く含まれる亜鉛やホウレン草やレバーに多く含まれる鉄は女性ホルモンを活性化する働きがあると言われています。
まとめ
気になる生理不順はこうして改善
問題視される生理不順とは
生理不順の原因
こうして生理不順の改善を