月経のある女性であれば一時的なものを含め誰もが一度は経験したことのある、月経周期の乱れ。ちょっとした生活や環境の変化でも月経周期というものは影響を受けます。その原因と、 生理不順 になってしまった時の対処法についてみていきましょう。
誰にでも起こりえる「生理不順」その原因と対処法
そもそもどこからが「生理不順」?
生理不順はちょっとした環境の変化や疲労の蓄積などでも頻繁に起こりえます。そのため月経期にある女性であればほとんどの方が「予定日になっても生理がこない」、「いつもより早く生理がきた」というような経験をしたことがあるのではないでしょうか。
そのため、そもそもどこからが生理不順で、どのくらいなら正常の範囲なのかが分かりにくいものです。
医学的には、1.月経周期が25~38日の間 2.1回の月経(出血)期間は3~7日の範囲内であれば正常とされています。
月経のサイクルが24日以下は「頻発月経」、39日以上は「稀発月経」といいます。
生理不順を引き起こす原因
その直接的な原因はホルモンバランスの乱れです。女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌をコントロールしている脳の視床下部がうまく機能しないと、ホルモン分泌のサイクルや分泌量に乱れが生じて月経異常の影響が出てしまうのです。
偏った食生活や不規則な生活、過度のストレスや疲労、激しいスポーツ、過激なダイエット等は心身にストレスとなってホルモンバランスを乱す原因となるものです。
なお、生理不順だけでなく出血量の異常や動けなくなるほどの激痛を伴う生理痛がある場合は卵巣の病気の可能性がありますのでより注意が必要です。
10代の生理不順は成長過程、しかし油断は禁物
10代の若い頃は、まだ体が成熟していないため、ホルモンバランスもとても不安定です。試験勉強や受験、スポーツや恋愛等の環境のちょっとした変化でも大きくバランスを崩しがちです。
そのような環境の変化による生理不順は通常は一過性であることがほとんどで、また成長にともなって生理周期も安定していきますので、「成長の過程」と大らかにとらえましょう。
しかし、生理不順が3ヵ月以上続いている、生理痛がひどくて動けない、などの支障があるほどの生理不順の場合は、卵巣の病気の可能性もでてきますので、早めに婦人科を受診し、医師の診察を受けたほうが良いでしょう。
生理不順かも・・・自分でできるセルフケア
生理不順の原因が環境の変化やストレスなど、自分で心当たりがある場合はセルフケアで対処ができる場合があります。できるだけ疲労やストレスを避けて、原因を取り除くことで月経周期が正常に回復に向かうことがほとんどです。
規則正しい生活を心がけ、夜ふかしをしない、疲れたと思ったら無理をしない、食事のバランスや食事時間に気をつける、精神的ストレスが原因の場合はストレス発散に努める等の疲労やストレスの解消に努めます。
更年期にさしかかると女性ホルモンの分泌量そのものが減少してきます。特に40代以降の方はホルモンバランスを整える効果があるといわれている食品やサプリメントの摂取を検討してみてもよいでしょう。
病院で治療する方法も
婦人科での生理不順の治療は生活改善指導と、ホルモン療法になります。従来はプロゲステロン(黄体ホルモン)投与による場合が多かったのですが、最近は低用量ピルの処方が主流となっています。
また、漢方の処方も広く行われています。ピルや注射によるホルモン投与と異なり、漢方は体質改善を含めた腰を据えて長期の服用が必要になります。どの治療法がてきしているかは主治医と相談のうえ、ご自身にあった治療を行うことは必要です。
まとめ
誰にでも起こりえる「生理不順」その原因と対処法
そもそもどこからが「生理不順」?
生理不順を引き起こす原因
10代の生理不順は成長過程、しかし油断は禁物
生理不順かも・・・自分でできるセルフケア
病院で治療する方法も