乗り物に酔いやすい、めまいを起こしやすいという女性は少なくありません。これは単なる体質ではなく、三半規管が弱いことが原因と言われています。女性に多く見られる「メニエール病」なども三半規管を鍛えることで改善されやすくなります。
三半規管 を 鍛える 方法を紹介します。
三半規管を鍛えると、乗り物酔いやめまいが治る?!
三半規管の位置と役割について
三半規管は、内耳と呼ばれる耳の中(鼓膜よりずっと奥の部分)にあります。カタツムリの殻のような形をした「蝸牛(かぎゅう)」とカーブした3本のチューブがあるところから「三半規管」と呼ばれています。
三半規管にはリンパ液が満たされており、体が傾くことでリンパ液が移動します。このリンパ液の移動によって私たちの体は体の向きや傾き・動きを感じることができるようになっています。三半規管のリンパ液の動きと視覚の情報を合わせて、平衡感覚を認識しているのです。
三半規管が正常ではない場合に起こる現象は?
三半規管が正常に体の向き・動きを感じることができなくなると、人は「めまい」を感じます。体はじっとして動いていないにもかかわらず、ふらついたりグルグルと回っているような感覚を感じてしまうようになります。こうした三半規管の不調によるめまいは「回転性めまい」と呼ばれます。
回転性めまいの症状としては目が回るような感覚だけでなく、耳鳴りや難聴などもあります。めまい・耳鳴り・難聴をともなう病気として有名なのが女性に多くあらわれる「メニエール病」です。
めまいがひどい場合には吐き気・嘔吐・動悸といった症状も出ます。症状が軽ければ数時間で治まりますが、重い場合には数ヶ月にわたって症状が続く場合もあります。
また、車や船などの乗り物に乗った際に起きる乗り物酔いは、常に体が揺られていることで三半規管の中のリンパ液も揺れ続けることになり、三半規管がうまく働かなくなることで起こります。
こうした現象は三半規管を鍛えることで改善されることが分かっています。どのようにして三半規管を鍛えればいいのでしょうか。
三半規管はどのように鍛えるの?
体の揺れと視覚の情報を上手に組み合わせることができれば、三半規管を鍛えることができ、めまいや乗り物酔いなどの症状が改善されやすくなります。どのように三半規管を鍛えればいいのか、具体的な方法を紹介しましょう。
回転する
ブランコや回転する椅子に乗ったり、布団やマットの上で前転・後転をすることで体を回転させます。初めからやりすぎると気分が悪くなるので、体調が悪くならない程度でやめておきましょう。慣れてくると長時間耐えられるようになってきます。
目をつむった状態で動く
目をつむったりアイマスクを装着することで、目から入る情報を遮断します。その状態でゆっくりと歩いたり、その場で回ったりすることで三半規管が鍛えられます。この方法を試す際には、慣れた場所で周りに危険なものがないかをよく確認した上で行うようにしましょう。
普段はすることがない動きをする
後ろ向きで歩いたり、ある一点を見つめた状態で頭だけを上下左右に動かしたり頭を傾けたりします。初めはゆっくりと行い、慣れてきたら少しずつ体や頭を動かすスピードをあげるようにしましょう。
苦手な乗り物に乗る
乗り物酔いを軽減したい場合には、車や船など自分が苦手としている乗り物に乗り慣れることがポイントとなります。
乗り物酔いすることが分かっていながら乗り物に乗るのは大変ですが、これも慣れなので無理せずに短時間から乗り物に乗るようにし、少しずつ時間を長くして体を慣らしていくようにしましょう。
三半規管を鍛えるとめまいが起きなくなる、ということではありません。めまいとともに耳鳴り・聞こえづらいといった症状がある場合には、専門医の診断を受けるようにするようにしましょう。
まとめ
三半規管を鍛えると、乗り物酔いやめまいが治る?!
三半規管の位置と役割について
三半規管が正常ではないと起こる現象は?
三半規管はどのように鍛えるの?