りんご病は初期症状が普通の風邪と似ているので単なる風邪と思い込む場合があり、気づかずに周囲に感染を広げてしてしまうことがあります。子供だけではなく大人にも感染する可能性があり、特に妊婦は胎児への影響が大きいので注意する必要があります。
りんご病 の特徴や症状、治療法の知識を得て感染しないように予防しましょう。
りんご病は感染症!詳しく知って予防しましょう
りんご病ってなに?
りんご病はヒトパルボウイルスB19というウィルスの感染症のことで、医学的な正式名称では伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)と呼ばれています。主に3~12歳の子供が多くかかり、感染すると頬が赤くなる症状があらわれるため、りんご病と呼ばれています。
りんご病はウィルス感染症の中でも比較的感染力が弱いので、短期間で大流行することは少なく感染しても重症になることはさほどありません。まれに保育園、幼稚園や学校で流行することもありますが、これはりんご病の抗体を持っていない子供が多いためです。
一度感染すると免疫ができるので二度かかることはありません。りんご病のウィルス、ヒトパルボウイルスB19は大人になると50%の方がウィルスの免疫を保持するといわれていますが、免疫がない場合は大人でもかかる可能性があります。
どうやって感染するの?
感染経路は、感染した人の咳やくしゃみなどが飛び散ることで、ウィルスが口や鼻などの粘膜に付着して感染する飛沫感染が主です。
妊娠中の場合は、妊婦が既に免疫を持っていても、母胎内で直接胎児が感染する母子感染する経路もありますので、比較的感染力が弱くても胎児に大きな影響を及ぼすことを認識しておいたほうがいいでしょう。
感染力がもっとも強いのは、初期症状で風邪のような症状の時で、両頬に赤い発疹があらわれた段階では、飛沫感染をすることも少なく感染力も微弱になります。
りんご病の症状
りんご病は感染してからすぐに症状はあらわれません。潜伏期間がおおよそ10日~20日でこの期間が最も人に感染しやすい期間です。
発症すると、初期症状として微熱程度の発熱、咳、鼻水、鼻づまりなど風邪によく似た症状があらわれます。すでにりんご病が流行して感染経路が予想できる場合でない限り、自覚症状だけでは風邪かりんご病か判断することはかなり困難です。
風邪の症状があらわれてから7日~10日後に両頬に「紅斑」といわれる赤い発疹がではじめ、そこから全身に広がります。特に腕、腹部、太もも、おしりにレースの編み目模様のようにまだらに赤い発疹があらわれることが多く、これがりんご病の特徴のひとつです。
発疹はかゆみを伴う場合も多く、風疹やじんましんと間違いやすいですが、両頬に比較的かゆみが強くない赤みがあれば、りんご病の可能性があります。
通常この発疹は5~7日で消失しますが、場合によっては太陽の光を浴びたり運動などで再びあらわれることもあります。
大人が感染した場合は子供と異なる症状があらわれる場合があります。
例えばリウマチのように腰や、膝、手足が関節炎になったり、頭痛や倦怠感の症状があらわれることもあります。
妊婦が感染した場合は流産したり、胎児の胸や腹部などに水分がたまる「胎児水腫」になり死産する恐れもあります。
感染しているのに症状があらわれない場合もありますので、妊娠中に感染している人が身近にいる場合は必ず産婦人科に相談するようにしてください。
りんご病にかかった時の対処法
りんご病の原因となっているウィルスのワクチンもなく、効果的な治療法というのはありません。発疹でかゆみがひどくて眠れない、自分でかゆいところをかいて肌を傷つけてしまうなどの場合にかゆみ止めを塗る程度です。ほとんどの場合は自然治癒となります。
発熱の段階でウィルスへの感染がわかっている場合は、ウィルスの感染源にならないように保育園や幼稚園、学校を休むことをおすすめします。
りんご病の予防
りんご病は予防接種もなく、特効薬もありません。りんご病にかかることでしか抗体を作ることができません。
したがって、かからないようにするにはバランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠をとって免疫力の向上をこころがけましょう。
特に妊娠中は感染すると胎児への影響が大きいので、外出を控えたり、手洗い、うがい、マスクの着用、感染者と接触しないなど徹底して感染しないようにすることが大切です。
まとめ
りんご病は感染症!詳しく知って予防しましょう
りんご病ってなに?
どうやって感染するの?
りんご病の症状
りんご病にかかった時の対処法
りんご病の予防