妊娠を希望していて、避妊せずに性生活を送っているのに、1年たっても妊娠しない場合は不妊の可能性があります。不妊にはいろいろな原因がありますが、 黄体機能不全 が原因であった場合は、薬による治療や生活改善が必要となります。
毎日基礎体温を付けていれば体温のリズムが分かり、黄体機能不全の兆候を見つけることができます。妊活するならまず、『体内を妊娠しやすい環境に整えてから!』が基本です。
黄体機能不全を改善して妊活しよう!
黄体機能不全になると
月経のある女性の身体は、排卵後に黄体ホルモンが分泌され、子宮内に受精卵が着床しやすい環境を整えたり、体温を上げたりします。
黄体ホルモンは妊娠を成立させるためには、なくてはならないホルモンなのです。しかし、なんらかの理由で、黄体ホルモンの分泌量が減ってしまうと、受精卵はうまく着床できず妊娠に繋がらなかったり、流産になってしまったりします。
通常、月経体温の周期は14日間の低温期のあと排卵があり、その後14日間高温期となり、生理を経て低温期に移行するというサイクルを繰り返しています。
しかし、高温期が低温期に比べて極端に短い場合や、高温期と低温期の温度差がない場合は黄体機能不全である可能性があります。
黄体機能不全の原因と治療法
黄体機能不全には様々な原因があるため、治療方法も原因によって選択されます。黄体ホルモン以外のホルモンの分泌量が増えることで、体内のホルモンバランスが崩れていることが原因の場合は、過剰に分泌されているホルモンの分泌量をおさえる薬を服用します。(高プロラクチン血症、高アンドロゲン血症、甲状腺機能異常など)
また、黄体ホルモンの前進である卵胞に問題がある場合は、排卵誘発剤を使用して卵胞の発育の手助けをしたり、黄体ホルモンを直接補充したりします。
この他にも、ストレスや過労などが原因で体内のバランスが崩れていることもあり、その場合は体質改善を目的とした漢方薬などが処方されることがあります。
検査でわかる黄体機能不全
不妊の原因が黄体機能不全であるかどうか確認するには、病院で検査を受ける必要があります。病院の問診では、必ず基礎体温と月経周期が聞かれますので、事前に説明できるようにしておきましょう。
検査は、採血でホルモンの分泌量を調べるホルモン検査、子宮内膜の厚さを調べる超音波検査などを行います。また、子宮内に他の病気があることが原因となっていることもあるため、膣内エコー検査で子宮筋腫や子宮内膜症などがないか確認をする場合もあります。
黄体ホルモンの値を測定するには高温期にあわせて検査を受けるようにしましょう。
冷えは大敵です!
女性の体調不良の一番の原因は『冷え』によるものだと言われるほど、『冷え』は女性の大敵です。身体が冷えると血行が悪くなり臓器の活動が鈍るためです。子宮は特に大量に血液を必要とする器官であるため、血行不良の影響を受けやすくなっています。
子宮の働きが弱まると、女性ホルモンの分泌が減り、黄体機能不全にもつながります。女性の身体は男性に比べて筋肉の量が少ないことも冷えやすい原因となっています。とくに子宮の周りには筋肉が少なく、一度冷えるとなかなか体温が上がりません。
逆に言うと、身体を冷やさないように(特に下半身)生活改善すると、血行が良くなり、子宮の動きも活発になります。自力では、なかなか子宮周辺の体温を上げることは難しいので、カイロを貼ったり、腹巻をしたりして外から温めてみましょう。
また食べるものや飲み物も冷たいものはなるべく避けて、常温か温かいものを摂るようにすると効果的です。身体が温まると黄体ホルモンも正常に機能し、妊娠しやすい環境に近づくことができます。
まとめ
黄体機能不全を改善して妊活しよう!
黄体機能不全になると
黄体機能不全の原因と治療法
検査でわかる黄体機能不全
冷えは大敵です!