もともと、欧米の女性に多く、日本人女性には少ないとされてきた乳がんですが、近年急増の一途をたどり、現在では女性がかかるがんの第一位となり、14人に1人の女性が乳がんになるといわれています。 乳がん を 予防 するためにはどうすればよいのでしょうか。
14人に1人の女性がかかると言われる乳がん。予防のためには何をすべきか。
乳がんとは?
乳がんとは文字通り乳房内に発達している乳腺にできる悪性腫瘍をいいます。過去には日本人女性には少なく、欧米の女性に多いとされていましたが、食生活の変化から近年急増してきました。1999年に胃がんをぬいて女性がかかるがん第一位になり、現在もその傾向は続いています。
乳がんの増加に伴い、日本では乳がんが原因で死亡する女性が増えました。しかし欧米では逆に死亡率は減少する傾向にあり、その理由は早期発見早期治療がなされているためだと言われています。
乳がんは早期発見すれば治りやすいがんであると言われているので、予防につとめつつ、検診を受けるなど、早期発見も心がけましょう。
どんな人が高リスクなのか?
では、どのような女性が乳がんにかかりやすいのでしょうか。一番発症率が高い年齢は40~50代と言われています。ちょうど、閉経後にホルモンバランスが崩れてしまった時にリスクが高まります。中でも閉経後に太ってしまった女性は要注意です。
乳がんのリスクは女性ホルモンであるエストロゲンの分泌によって高まります。ですから、妊娠、出産を経験している間はエストロゲンの分泌が止まるため、リスクが減ると言われています。
一般的になりやすいと言われている女性の特徴は、初潮がはやかったひと、閉経が遅かった人、妊娠や出産経験が無い人、とまさにエストロゲンの分泌期間が長い人のリスクが高くなっています。
また、遺伝要因もあるため、ご家族に乳がんの人がいる場合には、そうでない場合よりもリスクは2倍高いといわれています。
予防には早期発見が一番
乳がんは早期発見により治癒しやすいがんです。加えて、早期発見のためのセルフチェックが比較的容易で気がつきやすいがんといえるでしょう。入浴時などに、丁寧に指の腹の部分で乳房を外側から渦巻き状におさえていき、しこりがないかを調べるとよいでしょう。
また、鏡に向かって両腕をあげ、乳房にへんな引きつりやへこみがないかも確認しましょう。そういったものがあった場合には、すぐに病院で検診を受ける必要があります。
自治体によっては、女性向けに無料で乳がん検診を行なっているところもあります。たいていは子宮頸癌検診とセットになっていることが多いです。そういったものも利用するとよいでしょう。
乳がんを予防するための生活とは
早期発見早期治療が一番の乳がんですが、リスクを下げる生活も心がけたいものです。閉経後の肥満がリスクを高めるということもあり、適度な運動を毎日行なうことがリスクを下げることはほぼ確実であるといわれています。
更年期は乳がんに限らず体調を崩しやすい時でもありますし、乳がんをはじめ、子宮がんなど婦人科系のガン疾患のリスクが高まるので、特に健康を心がけた生活が大切です。
また、必ず予防できると言われているわけでもなく、科学的にも証明されているわけではありませんが、和食によく含まれている豆類や魚、野菜を中心とした食生活ではリスクが下がるという報告もいくつかなされています。
そもそも、元来日本人には少なかった疾患なので、近年の生活スタイル、食の欧米化が乳がん増加の要因になっている可能性は高いと考えられています。
確実に予防できる方法というのはありませんが、なるべくリスクをさげる健康的な生活をし、早期発見につとめるようにしましょう。そうすれば、乳がんは怖くない病気になるはずです。
まとめ
14人に1人の女性がかかる乳がん。予防のためには?
乳がんとは?
どんな人が高リスクなのか?
予防には早期発見が一番
乳がんを予防するための生活とは