初期の 乳癌 では痛みを感じることは希だと言われていますが、 痛み を初期 症状 として感じる人が全くいないという事ではありません。乳癌で痛みを感じるのはどのような場合なのか、また痛みを感じたらどうすれば良いのでしょうか。
乳癌の症状における痛みについて
初期の乳癌は痛みがない?
腫瘍自体に痛みはないため、初期の乳癌で痛みが出る事はあまりありません。このような言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
確かに乳癌は自分でしこりを見つけたり、健康診断のエコーやマンモグラフィーで偶然発見される事が多いので、最初の自覚症状として痛みを感じる方はそう多くはないのかもしれません。
ですが、痛みを感じる人が全くないという事ではなさそうです。痛みを感じたので病院に行ったら乳癌と診断されたというケースもあるように、痛みがあるから癌ではないと安易に考えてしまうのは危険です。
乳癌とその他の疾患の痛み
女性の胸は様々な原因で痛みが起こる場所です。例えば乳腺症や乳腺炎、月経前緊張症による痛みなど。痛みを感じると「癌かもしれない」と不安に思う方も多いかもしれませんが、これらの痛みと乳癌の痛みを区別するためのチェック項目をまとめてみました。
まず、乳腺炎は乳房全体が痛みます。酷い場合には熱を持って赤く腫れる事もあるので癌との区別は容易につきます。
乳腺症はしこりがあり痛みもありますが、生理周期と連動しており、生理が終わればしこりが消えたり痛みがなくなるなど周期的な変化があります。
このような状態であれば癌の心配はそれほどないと考えられますが、万一以下のような症状がある場合には乳癌を疑って早めに医療機関を受診するようにしましょう。
- 片側の乳房だけに痛みがある
- 乳房の一部だけが痛む
- 生理周期と関係なくずっと痛む
- 生理周期と関係なくしこりがずっとある
- 固くて動かないしこりがある
- 乳頭から分泌物がある
- 乳房に陥没がある
心因性の痛みについて
痛みには実際に病変部がもたらす痛みの他に、心因性の痛みがあります。心因性疼痛と言われるこの痛みは、癌かもしれないと不安に感じたり、癌を告知されて精神的に大きなショックを受けた場合に起こることがあります。
癌は痛いもの、という思い込みや、自分が癌であるという現実を受け止めきれずパニックに陥っている時、治療に対する恐怖や不安、再発転移に対する不安など、様々な心理的不安が引き起こします。
心因性疼痛の痛みは鎮痛薬では取り除く事が難しく、心療内科的な治療が必要になる事もありますので、このような場合は医師に相談してみると良いでしょう。
術後の痛みや転移巣の痛み
乳癌で痛みを感じるのはしこり自体の痛みの他に乳癌手術後の痛み、骨転移など転移巣の痛みがあります。
ステージ1~3の手術可能な乳癌患者の場合は、腫瘍そのものに痛みがある場合でも手術で取り除けば痛みの原因がなくなります。術後の傷の痛みには痛み止めが処方され、日数を経るごとに痛みは和らいでいきます。
多くの場合では1ヶ月もすれば痛みを気にせず生活できるようになります。継続的なペインコントロールを必要とするのは転移巣の痛みがある場合です。骨に転移した場合は痛みが強い事が多いため、鎮痛剤が処方されたり放射線治療などが行われます。
痛みを我慢しない
どのような場合でも、痛みは我慢せずに医師に相談しペインコントロールをしながらQOLを保つ事が大切です。痛みは自分自身でしか感じる事ができず、検査では見えないため医師にきちんと申告しなければ伝わりません。
どこにどのような痛みがありどの程度の強さなのか、持続した痛みなのか突発的に痛むのか、どのような場合に痛むのかなど躊躇せず具体的に伝えるようにしましょう。痛みは体が発する大切なサインです。見逃さないようにしましょう。
まとめ
乳癌の症状における痛みについて
初期の乳癌は痛みがない?
乳癌とその他の疾患の痛み
心因性の痛みについて
術後の痛みや転移巣の痛み
痛みを我慢しない