2015年の秋以降、テレビで乳がんにかかった芸能人が連日放送されていましたね。乳がんって怖い…と思うものの、何が乳がんの症状なのか、よくわからなかったりしませんか?
ふと鏡の前で自分の胸を見たときや、自分の胸を自己検診してみたとき、「あれっ」と思ったら、 乳がん の 症状 かどうかチェックしてみましょう。
ドキッ!これって乳がん?胸に現れる乳がんの症状とは
さわるとしこりがある
これは有名ですね。しこりは1cm程度になると、胸の表面から触れるようになります。大きくなってくると痛みがありますが、やっと触れる程度の大きさでは痛みはないことが多いです。
ころころとして弾力があり、動きやすいものは乳腺症といって良性の可能性が高いです。しかし、石のようにゴリゴリと硬くて、周囲とがっちり固まっており、境目がわかりにくいものはがんの可能性が高いです。
とはいえ自分で触ってみても、周囲との境目や動きやすさなどはわかりにくいかもしれません。しこりがある!と思ったら、プロ(乳腺外科医)に触診してもらうのが一番いいでしょう。
また、脇の下にもしこりができることがあります。これは乳がんの転移によってリンパ節が腫れるために起こるものです。乳がんは近くのリンパ節に転移しやすいので、自分でしこりを探すときは、おっぱいだけでなく脇の下もチェックしましょう。
おっぱいのくぼみ、ひきつれ、乳頭の位置が左右で違う
乳がんは大きくなるときに周囲の組織を巻き込んでいくため、その部分が引っ張られてくぼんだり、ひきつれたりします。必ずしもしこりが触れるとは限りません。特に「前にはなかったくぼみ、ひきつれ」が出てきた場合は癌の可能性が高く、要注意です。
乳がんができたのが乳頭に近い部位だと、乳頭がへこむだけでなく、乳頭ごと引っ張られることもあります。すると位置が中央でなくなるため、両方の胸を見たときに乳頭の位置が違ってきます。
タレントの北斗晶さんも、乳がんを告白したとき「水着に着替えようとして鏡を見たときに、右だけ乳頭の位置が違った」と言っています。
血まじりの乳汁が出る
授乳中でなくても、乳汁(おっぱい)が出ることがあります。白い乳汁が時々出るのであれば、乳腺症や、下垂体の病気、飲んでいる薬の副作用で起こることもあります。
しかし、血まじりの乳汁は乳腺症だけでなく、乳がんでも起こる症状です。色は茶色、赤、ピンクなどまちまちです。とくに乳管といって、おっぱいを出すための管に癌ができると、血まじりの乳汁がでることが多いです。乳汁が出るのが一か所という場合はさらに疑側しいです。
出た乳汁を、細胞を顕微鏡で診る検査に出すと癌細胞がみられます。乳管にできたがんはマンモグラフィやエコー検査で見えづらく、検診では発見されにくい傾向があります。このような症状があった場合はすぐに専門医を受診し、細胞診・組織診や乳管造影などを受けましょう。
おっぱいの表面の色が変わった
授乳中でもないのにおっぱいの表面が赤く腫れたり、パツパツに膨れて毛穴が目立ち、オレンジの皮のようになることがあります。医学的には橙皮様変化と呼び、さわるとごわごわとした感じです。
これは乳がんのうち、炎症性乳癌に多くみられる症状です。皮膚のリンパ管ががんによって詰まり、皮膚がむくむことで起こります。炎症性乳癌は乳がんの1~3%と、数は少ないのですが、再発しやすいなど治療に対する反応性が悪く、予後不良な乳がんです。
胸が急激に大きくなった
乳房の腫瘍のひとつに「葉状腫瘍」というものがあります。区分けとしては悪性のものよりも良性のものの方が多いのですが、良性であっても化学療法やホルモン療法は効かず、手術で切除することになるので取り上げました。
20代以降になると妊娠でもしない限り、おっぱいが大きくなってくるということはほとんどありませんね。しかし葉状腫瘍では、片方の乳房が突然大きくなり始めます。ひどい方は3か月で10cmほど大きくなることもありますよ。
まとめ
ドキッ!これって乳がん?胸に現れる乳がんの症状とは
さわるとしこりがある
おっぱいのくぼみ、ひきつれ、乳頭の位置が左右で違う
血まじりの乳汁が出る
おっぱいの表面の色が変わった
胸が急激に大きくなった