16人に1人がかかるとも言われている乳がん。その原因ははっきりとは解明されていませんが、誰にでも起こりうる病気です。ですが、早期発見すれば90%は治ると言われているので、 初期 症状 を知り早期発見を心がけるのは 乳がん を克服する上で大変重要です。
乳がんの初期症状
胸のしこりについて
乳がんを発見するきっかけとして最も多いのが自分でしこりを見つけるケースです。ですが、必ずしも「しこり=乳がん」ではありません。乳房には良性のしこりもできます。良性のしこりをつくるものには乳腺症、乳腺のう胞、乳腺線維腺腫、乳腺葉状腫瘍、良性石灰化などがあります。
良性のしこりと悪性のしこりの一般的な特徴の違いには以下のようなものがあります。
良性のしこり
- 指で押すとコロコロと動く
- しこりがツルツルしている感じ
- しこりと周囲の境界がはっきりしていない
- やわらかいしこり
- 生理の周期に伴って大きさが変化する
悪性のしこり
- 指で触っても動かない
- 形がいびつ
- 硬いしこり
- 周囲との境界がはっきりしている
- 生理の周期に関係なくずっとある
ただし、これはあくまで一般的な目安です。乳がんでもしこりがやわらかい事もありますし、しこりが動いていたのに悪性だったという例もあります。自己判断せず気になることがあればきちんと検査を受けましょう。
痛みやかゆみ
乳がんの初期に痛みを自覚する人は多くはないと言われていますが、全くいないわけではありません。チクチクした痛みや疼痛のような痛みは乳がん以外でも起こりますが、ずっと痛みが続いたりしこりがある場合には乳がんの可能性も視野に入れておくことも大切です。
また、乳がん経験者からよく聞くのが乳房のかゆみです。かゆみは乳がんの特異的な症状ではないため、医療現場ではあまり重要視されていませんが、悪性の特徴を持つしこりと共にかゆみがある場合も乳がんの可能性を疑ってみる必要があるかもしれません。
乳房の見た目の変化
乳がんではしこりだけではなく見た目の変化がある場合があります。入浴時などにチェックする習慣をつけておくと良いでしょう。以下の項目に当てはまるものがあれば乳がんを疑います。
- 乳房に今までなかったえくぼのようなくぼみができた
- 乳頭が左右で違う方向を向いている、または左右違う高さになった
- 乳頭が陥没した
- 乳頭から分泌物がある
- 皮膚がオレンジの皮のようになってきた(炎症性乳がんの症状)
こんな人はリスクが高い
乳がんは誰でも罹患する可能性がありますが、40代以上の方や近い親族に乳がんにかかった人がいる場合、初潮が早かった人、出産・授乳経験が少ない人はそうでない人に比べて乳がんにかかるリスクが高いと言われていますので、心当たりのある方は日頃からチェックを欠かさないようにした方が良さそうです。
定期的なチェックをしましょう
乳がんはある程度自分で見つけることができます。自分でできるセルフチェックもありますので、月に1回程度はチェックするようにしましょう。チェックするタイミングは生理が終わって5日目くらいが良いでしょう。閉経した方は日を決めて定期的にチェックするようにします。
- 鏡の前に立ち両腕を上げた状態と下げた状態で、それぞれ左右の乳房の外見に変化がないかチェックする
- 仰向けに寝て片方の手を頭の後ろに置き、もう片方の手で反対側の乳房に指を滑らせるように満遍なくしこりがないかどうか調べます。
- 反対側も同様にチェックします。
- 起き上がり、脇の下のしこりの有無をチェックします。
セルフチェック以外に健康診断などでも年に一回程度マンモグラフィーを受ける事をおすすめします。セルフチェックで発見できない程の小さなしこりでも画像で発見できる場合があります。
マンモグラフィーは痛いというイメージがあるためか、日本ではまだまだ受診率が低いのが現状です。ですが、早期発見すればそれだけ治る確率が上がるのです。嫌がらずに是非受診してください。
まとめ
乳がんの初期症状
胸のしこりについて
痛みやかゆみ
乳房の見た目の変化
こんな人はリスクが高い
定期的なチェックをしましょう