女性は大人になると誰でも 乳癌 の可能性が出てきます。乳癌は早期発見で死亡率を下げることが可能で、自己チェックに加え 検診 を受けることが重要です。検診自体は定期的な健康診断に乳癌のオプションを付けたり、気になったら近くの婦人科で検査するなど、いつでも簡単に受けることが出来ます。
しかし検診にはいくつか種類があり、予備知識のないまま検診を受け却って不安に陥ることもあります。ここで乳癌の検診の種類と目的を学び、今の自分にどの検診が必要か考えてみましょう。
乳癌の検診ってどんなことをするの?
乳癌の検診には種類があるの?
乳癌の検診にはいくつか種類があります。検診は段階的に進めていきますが、おおまかに分けて9つの方法があります。
目視・触診検査
医師が直接胸を看てしこりがないか確認します。視・触診は乳癌検査の入り口で、どの機関でも必ず受ける検査です。乳房を触診することで乳癌を発見するのが目的ですが、乳房は脂肪の中に線維・血管・筋肉が集中し、何かしらの細胞に触れることになります。
癌を触った感覚は他の細胞と形が微妙に違い、また初期の段階では小さく、自己診断では見つけられなかったしこりを発見出来ます。生理後約一週間は胸の張れがあり、その期間の検診は避けたほうが良いでしょう。
マンモグラフィー
今では認知率も高く「ああ!あの胸をペタンコにする検査ね!」と想像出来た方も多いでしょう。触診で発見出来なかった極小さな癌細胞を発見出来るのが特長です。二枚の透明の板に胸を出来る限り薄く挟み、レントゲンを撮ります。
多少痛さもありますが、痣になるほど負荷がかかる事はなく、短時間で終わります。X線検査になりますので、妊娠中の方は受けられません。
超音波検査
超音波により内部を観察します。何度も検査することが出来、体内の赤ちゃんの検診にも使用されていますので、妊婦さんにも安心です。
一般的な乳癌の検診は触診・マンモグラフィー・超音波の3つを併用し、ほとんどの乳癌は発見されます。
細胞診
上の3つの検査で乳癌の疑いのある場合、しこりの細胞を直接取り出し検査することを細胞診といいます。細い針を乳房から超音波を見ながら刺し、細胞を吸い込み取り出します。採った細胞は悪性の腫瘍から良性の腫瘍まで5段階に分けられます。
しかし針が上手くしこりに到達しなかった、針で吸えなかった、吸い取った細胞では特長が薄く判別出来なかったなど、検査は非常に難しいものになります。その際は再検査や、他の方法へ変えて検査します。
病理組織検査
細胞診で判別出来なかった場合、局部麻酔を使い更に太い針で細胞を採ります。細胞診に比較し、より確実に判別出来ます。
マンモトーム生検
病理組織検査より太い針で検査しますが、検査と同時に小さいしこりの切除が出来ます。2004年より保険適用になったものの、特殊な技術と装置が必要です。経験数なども合わせ実施している医療機関をよく調べましょう。
CT検査
乳癌以外でもよく利用されますが、身体を輪切りするよう撮影するX線検査です。転移なども含め腫瘍の広がり方を見ます。
MRI検査
ガドリニウムを乳房に注射し、その広がり方で悪性なのか良性なのかを判断します。立体的に撮影出来るので、腫瘍の奥への広がり方も見ることができます。
その他の検査
乳頭からの分泌物を検査する方法や、乳管へ造影剤を注入し撮影する場合もあります。
このように乳癌の検診にはいくつもの種類があります。定期的な早期発見目的の検診から悪性腫瘍の転移まで、検査を組み合わせ段階的に進んでいきます。他の検診と違い乳癌の検診は衣服を着用して出来ないため、女性でこの検診が好きな人はまずいないでしょう。
しかし乳癌で死亡するリスクを回避するには検診での早期発見が一番の近道です。大人になったら自己管理の一つとして、定期的に検診を受けることをおすすめします。
まとめ
乳癌の検診ってどんなことをするの?
乳癌の検診には種類があるの?
目視・触診検査
マンモグラフィー
超音波検査
細胞診
病理組織検査
マンモトーム生検
CT検査
MRI検査
その他の検査