乳がんとは乳腺から発症するがんであり、他のがんと同様に細胞の遺伝子異常が蓄積されることによって起こるとされています。
さらにホルモンに依存して発症、発展することが乳がんの特徴だといえるでしょう。 乳がん の場合 痛み を伴うものは稀で、痛みを伴うしこりは乳腺症や乳腺炎がほとんどです。
乳がんは痛みがない?
乳がんとは
乳房組織に発症する悪性腫瘍を乳がんといいます。乳がんのうちの約90%が乳管で発生する乳管がんであり、その中で進行するタイプ別に充実腺管がん、硬がんなど様々な種類に分かれています。
また乳がんの段階によって浸潤性と非浸潤性に分けられ、非浸潤性はがん細胞がまだ乳管や小葉の中に溜まっている状態であり、移転や再発のリスクは低いとされています。ですから非浸潤性のうちに発見して治療をはじめれば、早期治療が可能となるでしょう。
現在日本女性に最も多いがんが乳がんだといわれており、16人に1人がかかるとされています。40代後半の女性に最も多く見られますが、20代の若い女性にも見られ、若ければ若いほどがん細胞が活発に進行しますので特に注意が必要です。
乳がんのしこりと痛み
乳がんの代表的な症状は乳房のしこりで、1センチ程度の大きさになれば自分で確認が容易でしょう。もちろんしこりがあれば全て乳がんというわけではなく、乳腺症など他の病気である可能性が90%だといわれます。
さらに痛みを伴うものは乳がんでなく、乳腺症など他の病気である可能性が高いでしょう。もちろん痛みのある乳がんもありますので、痛いから乳がんではないと考えるのは危険です。
乳がんのしこりは硬くて表面がごつごつしていて、押しても動かず境界がはっきりしていないという特徴があります。触っただけでは良性か悪性か区別はつかないので、しこりがある場合には検査を受けてきちんと診断を受ける必要があるでしょう。
また乳首から分泌物が出ることも多く、乳がんの発生している乳房から分泌されるので注意して観察して下さい。
増加している乳がん
現在日本では乳がんが急増しており、最近50年で乳がん患者は5倍にも増加しています。乳がんの増加の原因としては、日本人の食生活が欧米化したことにより肥満の増加や、女性の社会進出に伴う高齢出産や独身の増加などが考えられています。
つまり、皮下脂肪はエネルギーや女性ホルモンを蓄積させますが、脂肪の増加により女性ホルモンも過剰に蓄積されることが乳がんのリスクを高めています。
また未婚女性の乳がん死亡率は、既婚女性と比較して3.7倍だという報告もあり、初潮年齢の低下や高齢出産なども、乳がん増加の原因といえるでしょう。
乳がんは1mmから1cmになるには10年以上かかりますが、1cmから2cmになるには2年もかからないといわれています。ですから2cm以下の初期の段階で早期発見をするためには、セルフチェックや乳がん検診が必須だといえるでしょう。
セルフチェックで早期発見を
女性のがんで急増している乳がんですが、セルフチェックを行うことにより早期発見が可能ながんでもあります。月に1回自己検診することによって費用もリスクもかからずご家庭で安全にチェックが可能です。
セルフチェックの方法としては、まず乳房とワキの下にしこりがないか、手で触ったり乳首を絞ったりして調べます。さらに鏡の前で両手を挙げて、左右の差や凹みや引きつれなど、不自然な部分はないか確認してから、仰向けの状態で寝そべり乳房やワキの下を触って調べましょう。
がんの中でも乳がんは唯一セルフチェックの可能な病気ですので、病状が進行して他の症状が出る前に、月に1回は入浴前や後にセルフチェックを行って乳がんの早期発見を心掛けましょう。
まとめ
乳がんは痛みがない?
乳がんとは
乳がんのしこりと痛み
増加している乳がん
セルフチェックで早期発見を