日本では乳癌学会の前身として1964年に乳癌研究会で初めての学術集会が開催され、その後規模の発展により 乳癌 学会 が発足しました。
今では機関紙の発刊や班研究制度、専門医制度の発足と共に、乳がんに関する基礎的及び臨床的研究を推進しながら、社会的に貢献すると同時に研究や教育、診療の向上を図っています。
日本の乳癌学会
乳癌学会の発足
日本では1964年に乳癌研究会の学術集会が開催されてから、施設単位での活動が行われると同時に、主題に関する発表や討論が年に2回行われて来ました。
その後会の肥大化に伴い、個人単位での会員登録を行い自由な発表や討論と共に、基礎や臨床研究レベルを上げることを目的に乳癌学会が発足しました。
今では会員数も9,000人を超えており、専門医制度の発足やIT化と共に専門的且つ迅速性のある情報発信を実現させて来ました。
乳癌学会は現時点での乳癌制圧は困難ではあるが、国民が乳癌で苦悩することのない社会を作り上げるために、乳癌に対する研究や教育、診療の向上を図り社会に貢献できるように努力し続けています。
年に1度の学術総会
乳癌学会は年に1回あるテーマを基に学術総会を開催しています。2015年の7月には第23回日本乳癌学会学術総会は「明日を拓く、乳癌のチーム医療」というテーマで開催されました。
医療技術の発展と共にホルモン療法や分子標的薬など薬物療法も大幅に進歩しており、マンモグラフィやMRI、超音波検査など画像診断の技術革新によって、乳癌の予後は確実に改善されています。
さらに乳癌を軸にした医師だけでなく看護婦、薬剤師など各職の専門分化の推進により、患者個人に最適な医療を提供できる体制が期待されています。
さらに患者のニーズに対して医療チームがどのように対応していくか、様々な形式のシンポジウムやワークショップも企画されており、革新的な改善が実現されていくことでしょう。
日本での乳癌の現状
現在乳癌は女性の癌患者の中でトップとなっており、年間羅患者数は60,000人以上、死亡者数も10,000以上となっています。このような急激な乳癌患者の増加により、乳癌学会ではさらなる専門医の育成や専門施設の設定、課題に関する調査研究などを推進しております。
乳癌は40代後半に多いとされていましたが、2011年の乳癌発症数を見ると60代前半が最も多くなっており、欧米型のように閉経後になりやすくなっていることが分かります。
また自覚症状がなく乳癌検診で発見された患者数が多く、2cm以下で発見されれば乳癌での死亡率が大幅に減少することから、乳癌検診の重要さが実感させられます。
乳癌学会の願い
乳癌だと宣告された場合、誰でも最初は戸惑うことでしょう。早く治療をと願う方が多いと思いますが、まずは落ち着いて乳癌の状態や性質をよく確認した上で、医療陣とじっくり相談しながら治療法を決定していく必要があります。
もちろんほとんどの方が乳癌の治療は初めての経験で、どのような治療法がありそれを受けた場合どうなるのか、理解自体が困難なことでしょう。どこの病院でどのような治療を行うかは、焦らずに十分時間をかけて納得できるまで検討して下さい。
乳癌を経験したという方の体験談を参考にされることもお勧めです。まずは乳腺の専門医に相談しましょう。ある程度の規模以上の病院には乳癌治療を専門とする医師がいますので、そこで尋ねてみてください。
乳癌に関する治療法の研究は1970年頃から世界中で盛んになり、手術や薬剤による治療法が発達しました。同じ乳癌だとしても患者によって治療法が異なりますが、このような症状にはこの治療法が適切だという標準治療が確立しています。
これは専門家の間で最も最善な治療法だという意味ですから、これらを参考にした上で専門医とよく相談して最適な治療法を決定しましょう。
まとめ
日本の乳癌学会
乳癌学会の発足
年に1度の学術総会
日本での乳癌の現状
乳癌学会の願い