めまいが起こる病気というとすぐに思い浮かぶのは「メニエール病」です。逆にいえばめまいはメニエール病の代表的な症状といえます。
メニエール病 と診断される患者数は実はそれほど多くはなく難病指定されているものですが、早期発見と適切な治療によって 完治 させることも不可能ではない病気です。
メニエール病の原因と完治への対策
原因不明のめまいが繰り返し起こる難病
メニエール病の主症状はめまいと耳鳴り、難聴です。メニエール病が難病である理由は、その発病の原因やメカニズムがまだはっきりと解明されておらず、治療方法も確立していないためです。
メニエール病患者からの聞き取りによって「過度のストレス経験」が引き金になっていることが多いらしいということは分かっています。そのため、診察を受けても「ストレスをなるべく避ける」といったようなアドバイス程度でしか対処方法を示すことができないという現状があります。
専門医が少なく、診断がつきにくい病気
メニエール病を専門とする医師は非常に少なく、通常の耳鼻科や内科、婦人科では原因不明と言われたり、他の病気と誤って診断されることも少なくない病気です。
そのため実際にメニエール病を発症していても病気の発見が遅れて、結果症状が進行してしまい治りにくくなってしまうこともあります。
繰り返しめまいが起こる、時々難聴となる、耳鳴りがするといった気になる症状が起こるときにはすぐに「めまい外来」のようなめまいの症状に強い専門医がいる病院や耳鼻科を受診する方が近道でしょう。
メニエール病の原因と気になる症状
メニエール病の症状であるめまいを引き起こす身体的な直接の原因は内耳を満たしている内リンパ液の量が異常に多くなり、内耳を圧迫する内リンパ水腫です。しかしなぜ内リンパ水腫が引き起こされるのかはいまだに原因がわかっていません。
突然ぐるぐると回るような回転性のめまいが起こり同時に耳鳴りや耳の圧迫感や難聴が起こります。このめまいが起きる間隔は人によってまちまちで数日ごとに起こる人もいれば数週間や数カ月間隔、年に一回程度という具合に個人差があります。
激しいめまいが特徴で、立っていられないほどと表現する人が多く、通常この状態が数十分から数時間程度続きます。めまいが治まると同時に耳鳴りや耳の圧迫感も治まっていきます。
初期の症状では、耳鳴りや難聴の症状もめまいの軽快とともに消失しますが、めまいを幾度となく繰り返すうちに徐々に治りにくくなっていきます。
また、めまいによって引き起こされる副次的な症状として吐き気やおう吐、動機や冷や汗も引き起こされることも多く、めまいそのものよりもこれらの症状がつらいと訴える患者も少なくありません。
治療の方法
内リンパ水腫を引き起こす原因がはっきりとわかっていないため、完治が難しい病気です。定期的な通院と、めまい症状を軽くする抗めまい薬や内リンパ水腫を軽減する薬の処方による対処療法がメインとなります。
薬でめまいの発作の回数を抑えたり、発作を軽くすることは可能ですが、難聴の症状の進行を止めることは現在のところ防ぐことができません。あまりに頻繁に発作が起こり、仕事や生活に支障がある場合は手術によって症状の改善を試みることもあります。
完治させるために必要な対策
メニエール病と診断される人の多くはいわゆる「先進国」の人々で、ストレス過多になりがちな環境にいる人です。発展途上国にはメニエール病患者がいないことからもストレス環境が引き金で発症する病気なのではないかと言われている理由です。
また、神経が細やかでストレスを感じやすい気質の人が多いのも特徴です。
完治が難しい難病ですが、めまいや耳鳴りといった気になる症状があるときはすぐに医師の診察を受ける、悩みすぎずに気分転換をうまくする、メニエール病の診断後には病気とうまく付き合っていく方法を前向きに考える、といった具合にストレスをなるべく感じないように過ごすことも回復や完治に向かうためには必要なことなのです。
まとめ
メニエール病の原因と完治への対策
原因不明のめまいが繰り返し起こる難病
専門医が少なく、診断がつきにくい病気
メニエール病の原因と気になる症状
治療の方法
完治させるために必要な対策