乳がん罹患者は年間約4万人以上となり女性にとって身近な病ですが、市区町村の集団検診では マンモグラフィー 検査の痛みや男性による検査員などの問題から個別検査を希望する人も少なくありません。しかし個別では受診 料金 の心配もあります。
今回はマンモグラフィーを紹介します。
マンモグラフィーは低額料金の集団検診がお得な理由とは?(前編)
マンモグラフィーとは?
マンモグラフィー検査は乳房をアクリル板で圧迫して挟み込んでエックス線で乳房内部を撮影して石灰化した部分やしこりを探し出すというものです。
がん細胞にカルシウムが付着することで石灰化してエックス線に映し出されます。超音波検査と異なりマンモグラフィー検査では非常に小さな腫瘍も発見しやすいという点がメリットです。
乳房には放射線状に乳管が張りめぐらされていて乳腺で作られた母乳は乳管をとおって乳頭から排出されます。その乳房内にできる乳がんとはがん細胞ができる場所によって乳管がんや小葉がんと呼び名が異なります。
なかでもがん細胞が広範囲に広がっている場合は全乳房を切除する可能性もあります。臓器など体の内部だけを摘出する手術と異なり、自身でも目に写りやすい部分であって女性の象徴ともいえる乳房を切除するということは女性にとって精神的にもとてもきついものです。
それを避けるためにも定期的に乳がん検診を受けてできる限り早期の発見が重要となるのです。乳がんは30代後半になると急激に罹患者が増えはじめて40代後半から50代前半がピークとなっています。
市区町村では罹患者数が急増する主に40歳以降の人の乳がんの集団マンモグラフィー検診が実施されています。
市区町村から配布されるクーポンを使用することで無料から2,000円程度の自己負担料金という比較的低額に設定して、誰でも気軽に受診できるようにしています。
しかし集団、個別を合算しても20代から60代の女性の乳がん検診受診率は2007年に24.7%だったものが2013年に34.2%に上昇したとはいえ非常に低い割合であるということがわかります。
これは被爆という面からマンモグラフィー検査自体を懸念しているということも原因の一つです。マンモグラフィー検査ではエックス線を使用するため放射線をあびるということです。
しかしマンモグラフィー検査での線量は1回で0.1mSVです。これはがんのリスクが上がるといわれている170mSVと比較すると1700分の1の値です。
よって毎日膨大な数を繰り返し続けない限りマンモグラフィー検査の線量への危険性は低いととらえて問題ないでしょう。
しかし被爆量は低いとはいえ放射線をあびることは確かです。そのため妊娠中、または妊娠の疑いがある人は検査対象外となります。
またそれ以外にもマンモグラフィー検査を懸念している原因としては検査時の痛みです。
欧米人などと違い日本人の乳房は脂肪分が少ないために乳房を圧迫して挟み込む際痛みを感じるという声が多いことも確かです。
また40代以下の人、出産経験がない人、生理前、授乳中の人は特に乳腺が発達して張っているためエックス線で読み取りにくくなる上に乳房を挟む際に通常よりも痛みを感じやすいということもようです。
よってここにあげた女性は超音波検査を選択したほうが良いでしょう。
マンモグラフィーか超音波か、集団か個別かなど検査内容や形態によって受診料金に幅はありますが、いずれにしても早期発見のためにも定期的に検診の受診をお勧めします。
まとめ
マンモグラフィーは低額料金の集団検診がお得な理由とは?(前編)
マンモグラフィーとは?