「マンモグラフィーは低額料金の集団検診がお得な理由とは?(000023前編)」では、マンモグラフィー検査とはどのような検査であるのかご紹介いたしました。後編では、 マンモグラフィー の検査 料金 についてお伝えいたします。
昨今、マンモグラフィー検査は女性検査員がおこなう病院も増加傾向にあるようです。
マンモグラフィーは低額料金の集団検診がお得な理由とは?(後編)
マンモグラフィー検査料金は?集団検診の悩みとは?
市区町村の集団でおこなわれる乳がん検診は視触診およびマンモグラフィー検査の2種類の検査が2年に1回の実施で、市区町村から提供されるクーポンを利用することで自己負担する料金は無料から2,000円の範囲でおこなわれているところが多いようです。
低額料金で簡単に受けやすい検査のように感じますが、実際にはマンモグラフィー検査を避ける女性も少なくありません。マンモグラフィー検診はアクリル板で乳房を挟みこむ際に検査員が胸を何度も触れなければならない状況があります。
これはエックス線でしっかりと乳房内を読み取ることができるように検査上やむを得ない行為とは理解しているものの検査員が男性の場合強い抵抗を感じる女性も少なくないようです。それが乳がん検診の受診率の低さにもつながっているといえるようです。
そのため苦労して検査員が女性の病院を探して個別に乳がん検診を受診するといった方法を取るということもあるようです。実際に「当院ではマンモグラフィー検査は女性検査員がおこないます」とうたっている病院も多くなってきています。
しかし個別のマンモグラフィー検査を受診した場合は診察料金などを除いて5,000円程度がかかるようです。またより詳しい検査を希望してマンモグラフィー検査に加えて超音波検査も行った場合はプラス4,000円程度がかかってくるようです。
乳がん検診できちんとがんは見つかる?
厚生労働省の調べでは平成25年度乳がん検診の受診者数は3,064,503人、うち7.5%にあたる229,062人が要精密検査対象者数となっています。
そしてその中で乳がんが発見された数が0.31%にあたる9,564人でした。(70歳以上含む/マンモグラフィーのみ、視触診およびマンモグラフィーの両検査含む)
胃がんでは検診の受診者数:3,729,576人、要精密検査対象者数:321,118人(8.6%)、胃がん発見者数:6,066人(0.16%)となっています。肺がんでは検診の受診者数:7,430,915人、要精密検査対象者数:195,101人(2.6%)、肺がん発見者数:4,642人(0.06%)となっています。
大腸がんでは検診の受診者数:8,294,168人、要精密検査対象者数:650,229人(7.8%)、大腸がん発見者数:20,282人(0.24%)となっています。
子宮がんでは検診の受診者数:4,448,311人、要精密検査対象者数:86,928人(2.0%)、子宮がん発見者数:2,968人(0.07%)となっています。
このようにマンモグラフィーをはじめ乳がん検診で実際に乳がんが発見される割合は0.31%と、他の部位のがんよりも比較的高い率であることがわかります。検査料金の負担はありますが発見率が多少でも多いのならば受診する価値は大きいといえるでしょう。
マンモグラフィー検査の重要性とは?
2006年から2008年の診断からの調査では女性のがんにおいて生存率が高いものを部位順にみる(生存年数や転移状況など含まず)と、乳房…対象者数:61,622人/相対生存率:91.1%、子宮…対象者数:20,579人/相対生存率:76.9%、大腸(結腸・直腸)…対象者数:44,920人/相対生存率:69.6%、胃…対象者数:34,022人/相対生存率:63.0%、肺…対象者数:22,391人/相対生存率:43.2%、肝および肝内胆管…対象者数:11,047人/相対生存率:30.5%と、なかでも実際に乳がんになった人が治療をおこなうことで生存率:91.1%と非常に高いということがわかります。
市区町村の集団マンモグラフィー検査であれば無料から2,000円という低額料金で早期発見、早期治療ができて、乳房全切除などのリスクは避けられる可能性は高くなるということにもつながります。
まとめ
マンモグラフィー検査料金は?集団検診の悩みとは?(後編)
乳がん検診できちんとがんは見つかる?
マンモグラフィー検査の重要性とは?