高プロラクチン血症 とは、妊娠中、授乳中でないのに母乳が出るように促す「プロラクチン」というホルモンが多く分泌される病気で不妊症の原因になる場合があります。女性だけではなく男性の場合でもかかることがあります。
どういった 症状 かを知って早めに治療を行うことをお勧めします。
その症状、もしかしたら高プロラクチン血症かも!?
高プロラクチン血症とは
プロラクチンというのは、脳下垂体から分泌されるホルモンの一種で、女性の場合出産後の授乳に関係し、男性の場合前立腺、精嚢腺の発育に関係します。
主に女性に言及すると、授乳に必要な母乳を作るために乳腺を発達させたり、子宮収縮を促して体の回復を促進したり、授乳期間中には母体を守るためにすぐに妊娠できないように排卵を抑制したりする大切なホルモンです。
したがって通常は授乳期間中は排卵が抑制されて無月経となりますが、授乳期が終了すればプロラクチン分泌も正常化し、排卵も通常通りとなり妊娠可能となります。
しかし、授乳期間中以外の通常の時期にもプロラクチンが多く分泌され、血液中の濃度が異常に上昇した疾患を「高プロラクチン血症」といいます。
高プロラクチン血症の症状はどんなものか
高プロラクチン血症の症状としてはまず、妊娠中、授乳中でないのに母乳が出る、胸がはる、乳頭が痛むといった症状があらわれる場合があります。
また、排卵が抑制されて生理不順、無月経、無排卵といった排卵障害が起こり、基礎体温を計測しても、低温期と高温期がなく平坦なグラフになることがあります。
男性の場合は、女性化乳房、精力減退、インポテンツを引き起こすことがあります。
それ以外にも、頭痛や視力障害、吐き気やめまいを伴うことがあります。そういった場合は脳下垂体の腫瘍が原因でホルモンのバランスが乱れ、高プロラクチン血症を引き起こしていることもあります。
また症状が表にでない場合もあり、不妊などの検査で見つかることもあります。
高プロラクチン血症と不妊症
高プロラクチン血症は簡単にいうと体の状態を妊娠中、授乳中と同様にします。したがって妊娠中、授乳中でない時期にもプロラクチンが過剰に分泌されると、生理や排卵を妨げ、無排卵、無月経、無排卵月経などといった症状を引き起こし妊娠しにくくなります。
不妊症の原因の1/3は高プロラクチン血症が占めるといわれています。
仮に妊娠したとしても黄体ホルモンが正常に分泌されないため、受精卵が着床しにくくなる着床障害を起こし流産しやすくなります。
高プロラクチン血症は目に見えない症状もあるので、妊娠しにくい場合は疑ってみたほうがいいかもしれません。
高プロラクチン血症にかかったら
まず、病院を受診して原因をつきとめ適切な処置をすることが大切です。
高プロラクチン血症の原因にはいくつかあります。
まず、薬の長期服用による副作用が原因で発症することがあります。ピルや抗うつ剤、血圧を低くする薬、胃潰瘍の薬など長期に薬を服用するとホルモンのバランスも崩れます。
それによって発症した場合は、それらの薬の量を減らしたり、薬をやめたり、プロラクチンを減らす薬を処方するなどの対処を行います。
脳下垂体に腫瘍があることによって、ホルモンのバランスが乱れて発症した場合は薬の服用、外科手術、放射線などの治療を行います。
ストレスなどによって自律神経のバランスを崩すとともに、プロラクチンのホルモンバランスが乱れて発症した場合は、ストレスの原因を取り除くことにつとめ、ストレスが軽減されると症状も治まってくる場合があります。
好きなことをしたり、アロマをたいたり散歩などの軽度な運動、音楽を聴いたりなど気分転換をしてストレスを解消しましょう。
高プロラクチン血症を防ぐには
最も大切な予防法はストレスをためないことです。適度な気分転換をして、おだやかな日々を送り精神のバランスを保つと自律神経のバランスも安定します。
また体の冷えもホルモンバランスを崩す要因になるので、体を温めるこぼうやカブなどの根菜類や生姜などを食事に取り入れるといいでしょう。
まとめ
その症状、もしかしたら高プロラクチン血症かも!?
高プロラクチン血症とは
高プロラクチン血症の症状はどんなものか
高プロラクチン血症と不妊症
高プロラクチン血症にかかったら
高プロラクチン血症を防ぐには