口の中は粘膜に覆われているため、少しの刺激でも傷つきやすくなっています。そのため、誰でも1度は頬の内側や 歯茎 の粘膜に潰瘍ができたことがあると思います。口の中にできるさまざまな潰瘍は 口内炎 といわれ、ほとんどすぐに治ってしまいます。
しかし、中には感染性のものや病気のサインとなる口内炎、歯の異常からできる歯根のう胞など、治療を必要とするものもあります。
歯茎にもできる口内炎やデキモノの正体とは(前編)
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口の中におこる炎症反応
口の中は、身体のほかの部位と違い皮膚のない粘膜に覆われているため、外からの刺激に弱く傷つきやすい性質があります。その口の中にできるのが口内炎です。
口内炎というと、塩分や酸味のあるものがしみたり、触れると痛みのある白い潰瘍というイメージがありますが、実は、口の中で炎症がおこり、潰瘍となったものを口内炎といいます。
そのため、よくできるような白い潰瘍だけでなく、表面がただれていたり赤く腫れたもの、水泡や斑点のようなものも口内炎の一種なのです。
口内炎は、誤って頬の内側を噛んでしまったり、歯のかぶせ物があたる刺激によってできた傷、風邪で免疫力が低下しているときなどにできる場合が多く、特に治療をしなくても自然に治るためそれ程心配する必要はありません。しかし、中には注意の必要な口内炎もあります。
あまり心配の要らない潰瘍
口内炎には、形状や原因からいくつか種類があり、原因がわからないが自然に治るものと、何らかの感染症や病気が原因であり、治療を要するものがあります。
よくみられる口内炎はアフタ性口内炎というものです。表面が白く周りが赤くなっており、小さいものから1cm程度の潰瘍です。これは、体調を崩しているときや栄養が偏っているとき、ストレスなどによってもできることがありますが、詳しい原因はわかっていません。
しかし、しみたり痛みを伴うことはあっても、自然に治るためそれ程心配する必要はありません。
歯ブラシで傷つけてしまったり、頬の内側を噛んだとき、歯や詰め物が粘膜にあたっているなど、刺激によってできる潰瘍はカタル性口内炎です。これは、傷ついた粘膜に細菌などが入り、炎症をおこしているものであり、赤くなったり白くただれた状態になります。
この口内炎は、口腔内の清潔を維持することにより自然に治りますが、原因となる刺激を除去しなければ繰り返しできてしまいます。そのため、繰り返しできるような場合は歯科医院を受診しましょう。
まとめ
歯茎にもできる口内炎やデキモノの正体とは(前編)
口の中におこる炎症反応
あまり心配の要らない潰瘍
治療や注意が必要な潰瘍