原因は不明です。そう聞くだけで、ちょっと怖くなりますが、そのひとつに挙げられているのが膠原病です。
発症のほとんどが女性ですので、とても不安になりますが、自己免疫疾患も含め、しっかり 膠原病 について学びましょう。
女性に多い膠原病の原因はいまだ不明のまま
膠原病とは
膠原病では全身の臓器に原因不明の炎症が起きています。
膠原病は、自己免疫疾患、リウマチ性疾患、統合組織疾患、という3つの疾患が組み合わさっているもので、統合組織を構成する膠原線維に異変が起きる一連の疾患群を称します(病名ではありません)。
全身性エリテマトーデス、全身性硬化症、関節リウマチ、スチル病なども、この膠原病に分類されており、どれも全身性自己免疫疾患とされています。
原因特徴
膠原病の原因の特徴として挙げられるのが、自己免疫疾患です。自己免疫疾患になると、自分の免疫系が自身の細胞や組織までも異物と認識し排除しようと反応します。
自己免疫疾患が発症する原因は様々ですが、なにかが引き金になることで(千差万別です)、正常な免疫システムを崩します。
この自己免疫疾患ですが、ホルモンが関係しているといわれており、女性に大変多く発症しています。
自己免疫疾患になると、ほとんどの臓器が損傷を受けるといわれていますので、膠原病の原因の有力候補といわれている所以です。
症状特徴
膠原病の症状の特徴として挙げられるのが、リウマチ性疾患です。リウマチ疾患とは、関節、筋肉、骨、じん帯に痛みが出る症状をもつ疾患です。
膠原病では、こういった関節や筋肉の痛みが顕著になります。また関節や筋肉の痛みの他にも、発熱や全身の倦怠感が感じられるようです。
統合組織疾患
細胞と細胞の間の統合組織の血管に異変が起きます。統合組織を構成する膠原線維は、コラーゲン、腱、じん帯、骨などに多く含まれており、細胞と細胞を統合する、臓器を形成する、そういった役割を持っています。
この統合組織に炎症が起きると臓器に様々な症状が出ます。このため、欧米では、膠原病ではなく、統合組織病(Connective Tissue Disease)と呼ばれています。
原因の有力候補
明確ではありませんが、可能性として、前述のように自己免疫疾患が、膠原病の原因の有力候補です。
環境要因も原因(もしくは誘因)と考えられていますので、免疫系と環境要因が組み合わさることで発症していると考えられています。
自己免疫疾患では、血中のリンパ球遺伝子の突然変異が起こると考えられています。
環境要因としては、ウィルス感染、紫外線、外傷、外科手術、ストレス、寒冷、妊娠、出産、薬剤が挙げられています。
なぜ女性に多いのか
膠原病は圧倒的に女性に多く発症しています。なぜ女性に多いのでしょうか?
現在、考えられているものとしては、前述の自己免疫疾患と女性ホルモン(エストロゲン)の関係性です。女性ホルモンそのものが原因ではないのですが、免疫系になんらかの作用を与えているのではないかと考えられています。
また、環境要因(前述)にあったように、妊娠、出産も発症に関係しているようです。妊娠中は精子や胎児を受け入れるため女性の身体では免疫の働きが抑えられていますが、出産後は一気に免疫の働きが活発になるため、自己免疫疾患が起こりやすくなると考えられているためです。
妊娠、出産、女性ホルモンの働きは女性特有ですので、膠原病が女性で多く発症するのは、これら女性特有のはたらきが疾患に関係していると考えられているようです。
しかし、これらは、まだ明確な原因ではありません。
まとめ
女性に多い膠原病の原因はいまだ不明のまま
膠原病とは
原因特徴
症状特徴
統合組織疾患
原因の有力候補
なぜ女性に多いのか