基礎体温は、体のサイクルを知ることにより女性特有の病気の可能性にいち早く気付くことができるなど、妊娠・出産を望む女性だけでなく、全ての女性に役立つ健康の目安です。
基礎体温の仕組みと、 基礎体温計 による正しい基礎体温の計り方をご紹介します。
基礎体温計による正しい基礎体温の計り方
基礎体温の仕組み
基礎体温とは、最も安静な状態における体温のことです。男性の基礎体温は変動しませんが、女性は、女性ホルモンのバランスにより、体温が高い時期と低い時期に分かれます。
生理が始まるころから排卵するまでの間は体温が低い低温期、排卵から次の生理が始まるまでの間は高温期となり、基礎体温は低温期より0.3~0.5℃上がります。
女性の体のサイクルを司る女性ホルモンには2種類あり、排卵・妊娠に向けて子宮内膜を厚くする卵胞ホルモン(エストロゲン)には体温を下げる働きがあり、この時期は体温が低く、排卵を境に、妊娠に適した環境を維持する黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されるようになると、このプロゲステロンの働きにより基礎体温が上昇します。
これを記録しグラフ化すると、低温期と高温期に分かれた二相性を示し、この仕組みから次の生理日・妊娠しやすい時期の予測ができます。また二相性を示さない場合には、女性特有の病気など、何らかのトラブルがある可能性があります。
基礎体温の正しい計り方
基礎体温の変化は小さいため、基礎体温の測定には通常の体温計とは異なり、目盛りの細かい基礎体温計を使います。0.3~0.5℃の微細な変化を捉える必要があるため、基礎体温計は外気の影響を受けにくい舌下に置き、同様の理由から毎日同時刻に計ります。
また前述の通り、基礎体温は最も安静な状態における体温です。最も安静な状態とは睡眠時に他なりませんが、眠ったまま体温を計ることはできませんので、起床時に体を動かさずに計ります。
このように、基礎体温の測定は通常の体温測定と異なる点が多くあります。正確な基礎体温を知るためには5分程かかり、同時刻に起床する必要がある、記録しグラフ化しないと読み取り辛いといった面倒なこともあるため、自分に合った基礎体温計を選び、続けやすい環境を整えることも重要です。
自分に合った基礎体温計を選びましょう
初めて選ぶ際は何を選べば良いか分からなくなるほど基礎体温計の種類は多くありますが、実測式と予測式の2つに大別されます。
通常、実測の場合5分程度かかりますが、基礎体温計は通常の体温計より重いものが多く、予測検温機能があると10秒から30秒程度に短縮することができるため負担が軽くなります。
実測と予測の両方できる機種もあり、早く計りたいか、正確に計りたいかが決まったら、その他に必要な機能の有無を検討しましょう。
起床時の検温をサポートする機能には、アラーム機能つきのものがあります。計る時に部屋が暗い場合は、バックライトがあるとスムーズに検温できます。
また、基礎体温は毎日記録し、グラフ化することが必要です。過去の測定値を記録できる、パソコンやスマートフォンに接続してデータを管理するといった機能も、基礎体温表の作成をサポートしてくれます。
高機能になればなるほど価格も高くなります。機能がたくさん付いていても実際には使わない、使いこなせないといったこともありますので、ボタンが多く取っ付きにくいと感じる場合は、よりシンプルな機種を選んで始めてみましょう。
グラフ化して体調管理に役立てましょう
基礎体温の仕組みを知り、自分に合った基礎体温計を見つけたら、基礎体温表に記録しましょう。特に、妊娠希望や不妊治療を目的として記録する場合には、基礎体温表を医師に求められることもあります。
基礎体温表は病院からもらえることもありますが、インターネットからダウンロードできるものもありますので、見やすいものを選び記録し、日々の体調管理に役立てましょう。
まとめ
基礎体温計による正しい基礎体温の計り方
基礎体温の仕組み
基礎体温の正しい計り方
自分に合った基礎体温計を選びましょう
グラフ化して体調管理に役立てましょう