「基礎体温は妊娠時以外にも体と心の変化のバロメーター(前編)」では、初経から妊娠までの流れをご説明いたしました。後編では、基礎体温のあらわす意味をご紹介いたします。
基礎体温 は、 妊娠時 にしっかりと変化があらわれます。
基礎体温は妊娠時以外にも体と心の変化のバロメーター(後編)
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基礎体温とは?
夫婦共々妊娠を希望しているにもかかわらず「結婚して何年たっても妊娠できない」と産婦人科を訪れる女性も少なくありません。
しかし決まって医師から確認されることは「基礎体温ははかっていますか?」です。自身では毎月の生理はきちんときているし、わざわざ基礎体温をはかる必要はあるのかと疑問に思う人もいるでしょう。しかし基礎体温とは自身の体の変化を読み取るためにはとても重要な材料なのです。
女性の体温のサイクルは健康であればパターン化されています。生理開始から約2週間は低温期が続きます。その後ガクンともっとも低い体温をあらわす日があります。これが排卵日となります。
排卵日の翌日から急激に体温が上がり高温期が約2週間続きます。その後また急激に体温が低温期に入った時が次の生理開始日となります。低温期と高温期では平均して0.5度差前後あります。
このように平均的に28日から30日くらいごとに女性の体温サイクルには大きな変化があります。産婦人科では毎月生理はきちんときているにもかかわらず妊娠できないという人たちに対してすぐに不妊治療をはじめません。
基礎体温未計測の人に対してはまず基礎体温の計測習慣をつけるように勧められます。すでに基礎体温をつけている人に対しては、低温期が2週間続いた直後の排卵日に合わせて試みるというタイミング法を勧められます。
しかしそのタイミング法で本当に妊娠できているのかということは果たして基礎体温からはわかるのでしょうか。妊娠時にはしっかりと基礎体温にも変化が出ます。
通常約2週間続く高温期が3週間以上続くことになります。これは妊娠時に女性ホルモンの一種である黄体ホルモンの分泌量が通常よりも長く分泌されることによって高温期も長くなるのです。
基礎体温から何がわかる?
ストレスや情緒不安定な状態、疲れ、ダイエットなどは生理不順を起こしやすくなります。生理期間は長すぎても短すぎても何らかの体の不調などが考えられます。生理不順をはじめ、ホルモン異常や何らかの病が隠れている場合は基礎体温にもさまざまな形であらわれます。
生理はくるものの低温期が続いて高温期がこない場合は無排卵月経が疑われます。また低温期の生理が長く続く場合はホルモン異常を起こしている可能性が高いです。
妊娠時には逆に高温期が続いて生理がこない状態になります。生理がきたのに高温期が続く場合は妊娠状態に入っているが何らかの問題が発生している可能性や子宮内に問題が起きている可能性が考えられます。
そして高温期が短い場合はホルモンの分泌異常が考えられます。このように基礎体温を計測することで自身の体の変化の目安として大きく役立つことがわかります。
まとめ
基礎体温は妊娠時以外にも体と心の変化のバロメーター(後編)
基礎体温とは?
基礎体温から何がわかる?