身体の調子が何となく悪く、病院で血液検査をすると血液検査ldhの値に異常が出ていたということがあります。Ldhの血液検査の結果で異常な値が出たような場合には、どのような病気の可能性があるのでしょうか。
それでは 血液検査 ldh の検査内容や心配される病気についてご説明します。
血液検査のldhではどのようなことがわかるのでしょうか!
ldhとは
ldhは、乳酸脱水素酵素というものでLactate Dehydrogenaseの頭文字をとった名前です。ピルビン酸と乳酸との相互変換に対してその反応速度を速める酵素とされています。疲労するとどんどん体内に溜まっていった乳酸が各組織に存在するldhによってピルビン酸に変わります。
その後、糖新生が肝臓内においておこりグルコースが再合成されて血中に流れ筋肉や赤血球で再びエネルギー源として使用される仕組みとなっています。
このようにldhは、体内で糖分がエネルギーに転換される時に細胞から出た乳酸をピルビン酸に変え、エネルギーに変換する役割をもっている酵素です。
その働きを知るには血液を採取して検査をすることでわかります。ldhは、特に腎臓や肝臓、骨格筋、心筋、赤血球などに多く含まれています。
そのためなんらかの異常がこれらの臓器にあって細胞内のldhは細胞が壊され死ぬと血中へ流出します。そのような点に関係してldhの量を測定するのがldhの検査となります。
血液検査ldhでは
心筋や肝臓、骨格筋などが障害された場合にldhが細胞外に出てくるために血液中のldhは高値となります。その数値で異常な状態であることはわかるのですがアイソザイム分析という検査をさらに合わせてすることで臓器とその障害の程度が推測できます。ただ筋肉運動などで高値となることがあります。
ldhは酵素の一つですが、体内の各器官や臓器に広く分布しています。そしてどこか体内の器官に異常が現れた場合に血中のldh濃度に変化がみられます。しかしldh検査だけの場合には、体のどこかに病気があるかも知れないという程度の手がかりとなってしまいます。
そこでアイソザイムという異性酵素といわれているものを使用することでその病気がどこで起こっているのかを判別します。そのような検査がアイソザイム検査です。
各臓器や器官ごとにアイソザイムの濃度や割合が違っていますので、その変化を検査するとldhがどの臓器に多いのかがわかります。そしてどのような疾患や異常が発生しているのかを絞り込むことが可能となります。
ldh値が高い場合に心配される病気とは
ldh値の基準値は、各病院によっても多少異なるのですが、115 IU/Lから245IU/Lが目安となります。検査して結果が出るまでには、だいたい2日から4日かかります。
ldhは、腎臓や肝臓、心筋、赤血球、骨格筋、癌細胞などに多く含まれます。ldh値が上昇しているとこれらの細胞の増殖や破壊が起こっているということになります。
特に肝臓がんや急性肝炎などの肝疾患や心疾患である心筋梗塞などで細胞が壊死を起こってしまった時にはldh値が上昇します。
またその他には、肝硬変や慢性肝炎、腎不全や悪性貧血などの血液疾患、さらに骨格筋の病気である筋ジストロフィーなども該当します。また間質性肺炎やさまざまな臓器の癌などでも起こります。
ldh値が低い場合に心配される病気とは
ldh値が基準値よりも低い場合には、免疫抑制剤と抗腫瘍薬の投与などによる遺伝性LD-Hサブユニット欠損症や失活因子などが考えられます。
このようにたとえ血液中におけるldh値が異常な状態であってもどの臓器が損傷しているのかldh値だけでは判断ができにくいようです。
そこでldhアイソザイム分析検査をすることでどの臓器の細胞が破壊されたのかを調べることができます。この検査によって障害のある臓器やその障害の程度がある程度わかります。
血液中にldhが増加することで細胞の増殖や破壊を行う多くの病気を発見しどの部分の病気なのかを調べるためのふるいわけをするスクリーニング検査としての役目が発揮されることになります。
まとめ
血液検査のldhではどのようなことがわかるのでしょうか!
ldhとは
血液検査ldhでは
ldh値が高い場合に心配される病気とは
ldh値が低い場合に心配される病気とは