血液検査の検査結果にある各項目や数値が何を表しているのかを理解している人はあまり多くないかもしれません。血液検査の結果を正しく理解することが自分の身体をよく知ることにつながります。
血液検査 の cpk という項目についてまとめました。
知ってる?血液検査のcpkは何の数値
血液検査でわかること
健康診断の際におこなわれるさまざまな検査の中に血液検査があります。血液検査で得られる情報は非常に多く、自分でも気が付いていない身体の異常を早期に発見することに大変役に立ちます。
血液検査には一般的に測定される基本的な検査項目から必要に応じて測定される細かい検査項目まで数多くの項目があります。
各項目には基準値が設けられていて、検査結果として得た数値とその基準値を比較することによって身体のどの部分にどのような異常があるのかを知ることができます。
cpkの数値は何を示す?
たくさんある検査項目の中でcpkという項目があります。この項目は一般的な検査項目というよりも、何か疑わしいことがある場合におこなうさらに細かい検査項目に含まれます。
cpkとは筋肉や脳の中に存在するクレアチンフォスフォキナーゼという酵素を指したもので、この項目は血液の中のcpkの量を示しています。
cpkは筋肉組織のエネルギー代謝に重要な役割を果たしていて、心筋や骨格筋などの筋肉や脳の組織が損傷するとcpkが血液中に流れ出すためにこの項目の数値が高くなります。
cpkの単位はIU/lで血液1ℓの中にcpkがどれだけ含まれているかをあらわします。基準値は男性で40~200IU/l、女性で30~120IU/lです。
cpkは筋肉の量に比例するので筋肉量の少ない女性は男性に比べると20~30%ほど基準値が低くなります。男女ともに年齢にともない数値が低くなる傾向があります。
この基準値は検査をおこなう施設や検査方法などによって若干の違いがありますので、別々の医療機関での検査結果を単純に比較することはできない場合もあります。
cpkの数値が異常な場合に疑われる病気
cpkの数値が基準値よりも高値の場合は急性心筋梗塞、狭心症、筋ジストロフィー、甲状腺機能低下症などの病気が疑われます。逆に数値が基準値よりも低値の場合は甲状腺機能亢進症、慢性関節リウマチなどの病気が疑われます。
通常血液検査でcpkの異常値が測定された場合はさらに精密な検査をおこないます。ckpには分子構造が異なる3つの種類のアイソザイムがありそれぞれが筋肉型、脳型、心筋型に分類され、場所によりその存在する数が違います。
精密検査をおこないどの型のアイソザイムの数値に異常があるのかを分析することで、疾患の種類や部位をある程度特定することができます。
必ずしも病気ではない
一回の血液検査でcpkの数値が基準値の範囲外であったとしても必ずしも何らかの病気であると確定するものではありません。
激しい運動の後や筋肉や血管内への注射の影響などでcpkの数値が一時的に高くなる場合があります。逆に運動不足などにより著しく筋力が低下した場合には低値になる場合もあります。
cpkの数値以外に特に身体的な症状などがなくすぐに病気だと判断できるだけの材料がない場合は、定期的に検査をしながらしばらくは経過観察ということもよくあることです。
血液検査の結果を有効に利用する
血液検査を受ける際には医療機関などから事前に渡された注意事項をよく読んで、前日の食事の時間や飲酒などに注意することが必要です。注意事項を守らないと正確な数値が測定できなくなります。また検査の近くになって急に食生活に気を付けたりすることはあまりお勧めできません。
まずは今の自分の身体の状態を正確に知っておくことが重要です。もし異常値があれば再検査や精密検査を受けて医師の判断を仰ぎましょう。
異常値がなくても一回の検査の数値だけで安心するのではなく、できるだけ定期的に検査を受け過去の検査数値と比較して長期的な体調管理に役立てましょう。
まとめ
知ってる?血液検査のcpkは何の数値
血液検査でわかること
cpkの数値は何を示す?
cpkの数値が異常な場合に疑われる病気
必ずしも病気ではない
血液検査の結果を有効に利用する