関節リウマチとは、関節が炎症を起こし、痛みが起こる病気です。関節の炎症が続くと、関節が少しずつ破壊されていき、機能障害を起こします。
骨・関節・筋肉など身体を支える器官で起き、炎症で腫れて動かなくても痛みがあるのが特徴的です。 関節リウマチ の 治療 はどのような治療法があるのでしょう。
関節リウマチの治療について
関節リウマチとは
関節リウマチは膠原病の一つで、主に手足の関節に炎症が起き、関節に痛みや変形が起こる病気です。自己免疫が自身の関節を侵す、炎症性自己免疫疾患です。全身の臓器に障害がおよぶこともあります。
関節リウマチの発症年齢は30~40代の女性に多いですが、60歳代からの発症に関しては男女関係なく起こります。15歳未満で発症する若年性関節リウマチもあります。
症状
関節リウマチの症状の代表は、関節の腫れと痛みです。初期は「朝のこわばり」が起きます。「朝のこわばり」とは朝起きてから手を握ることが難しく、1時間以上続く場合もあります。
衣服のボタンをとめられない、水道の蛇口を回せないなど生活に支障が出てきますが、昼にはたいてい普通に過ごせるようになります。
朝のこわばりが続くと、その後に痛みが起こるようになります。手の指関節や足の指関節から始まり、手首、肘、膝などが痛むようになります。炎症が進行すると関節が変形していきます。
原因
関節リウマチの原因は、はっきりしていませんが、喫煙が関連していると言われており、他にも糖入り炭酸飲料の多飲などがあります。
感染などで免疫の働きが関係あるともいわれています。遺伝子が関係して発病している患者は約7割ほどですべてのリウマチ患者が遺伝的要因があるわけではありません。
診断の基準
- 朝のこわばり(1時間以上のこわばりと関節の症状)
- 3か所以上の関節の腫れ
- 手の関節の腫れ
- 対称性の腫れ
- リウマチ因子陽性(血液検査)
- レントゲンの所見
- リウマチ結節
以上の7項目のうち4項目以上が当てはまると関節リウマチと診断されます。
問診で朝のこわばりの時間、手の関節の腫れ・対称性などをみます。血液検査では、RF・抗CCP抗体・CRP・ESRなどを調べます。
治療
関節リウマチの治療は、以前は整形外科で治療することが多かったですが、近年では膠原病科など内科で治療することが主流になっています。
治療は関節破壊の抑制と炎症の緩和を目標としています。主な治療法は、抗リウマチ薬の内服です。メトトレキサート(リウマトリックスなど)が世界的に今の関節リウマチ治療薬の中心となっています。この薬によって関節破壊の進行を遅らせることが出来るようになりました。
副作用としては、骨髄抑制・間質性肺炎があり、高齢者への投与は勧められていません。他にはスルファサラジン・タクロリムス・トファシトニブなど多数の抗リウマチ薬があります。
生物学的製剤もあり、抗リウマチ薬抵抗の症例に用いられます。アダリムマブ・インフリキシマブなどあるが、保険適用(3割負担)でも数万円かかる高額な薬です。点滴、注射で投与されます。副作用は感染症にかかりやすくなるため、抗菌薬の併用が行われる場合があります。
ステロイドは対処療法として用いられます。治療効果は早いので、急性期に使われることが多いですが、関節破壊阻止に対する効果はないとされています。関節リウマチの原因そのものを治す治療法はないと言われています。
そのほかの治療法は、リハビリテーションによる理学療法や手術を行う事もあります。関節リウマチの治療のポイントは、早期発見・早期治療を行う事により、関節の破壊を食い止め、運動機能を保つことが重要と思われます。
リウマチかどうかは整形外科医よりも内科や膠原病科のリウマチ専門医に相談すると早期発見・早期治療につながると思います。
まとめ
関節リウマチの治療について
関節リウマチとは
症状
原因
診断の基準
治療