女性にとって、 閉経 は必ず経験する体の大きな変化であり、どのようなことがその 前兆 といえるのか気になります。更年期の変化と相まって、見極めが難しいことがありますので、基礎知識を身に着けておきたいものです。
閉経の前兆とは
更年期と閉経の考え方
更年期障害とは、30代後半から女性の卵巣が機能低下をしはじめ、エストロゲンという女性ホルモンも減り、ほてり、のぼせ、気分の落ち込みなどの症状が重く、医療機関の助けを必要とする場合を指しています。
その他のケースは一般的に更年期症状と呼び、自分の工夫や対応などでやりすごせることも多いです。
女性の閉経をはさんだ前後10年間を更年期と呼び、人それぞれ期間に違いはありますが、一般的には45~55歳位と言われています。この更年期に起こる一番の変化が閉経です。閉経時期の目安は、50歳位です。
閉経とその前兆
閉経にさしかかるときの前兆は、生理不順が一番特徴的と言えます。生理の周期が不規則になったり、1回の生理期間が長くなったり短くなったりする、また経血量も急激に増えたりあるいは少ないままいつまでも続くなど、たいていは今までに経験したことのない不規則さを多くの方が経験する傾向があります。主なものとして
頻発月経
生理周期が常に25日以内で生理周期が短く頻繁にくる。
稀発月経
生理周期が常に36日以上に1度で生理周期が長い。
月経過多
経血量が非常に多い。
過小月経
経血量が少なく、1・2日で生理が終わってしまう。
続発性無月経
生理がこない。
などがあります。また、生理不順以外の前兆としては主に精神面の不調と、肉体面の不調があります。精神面の不調では、イライラしやすい、何もする気が起きない、不安感など。
肉体面の不調では、のぼせやほてり(ホットフラッシュ)、肩こり、関節痛、皮膚の乾燥など、その他にも実に多様な症状があります。
出産経験の有無や、手術経験の有無、体質などでも当然個人差がありますので、情報を参考にするのはよいですが、あまり人と比較し過度に心配することは避けた方がよいです。
また、この時期はホルモンバランスの崩れから自律神経失調症やうつなどを併発することもあります。更年期の症状と似ていて判断が難しいことも多いですから、婦人科や医療機関をなるべく早めに受診することをお勧めします。関連の予想される科へ紹介してくれる場合もあります。
婦人科では、血液検査により更年期指数や閉経期指数がわかりますので、積極的に利用するのも1つです。
一般的に更年期症状の続く期間は約1~3年位が多く、長い方では5年以上続く方もいます。閉経後は約1~3年を目安に症状は落ち着いていきます。
なお生理の量や期間が急に増えそれが続く場合や、たびたびの不正出血などは、子宮筋腫や場合によっては子宮がんなど婦人病のこともありますので、念のため早めの受診が安全です。
そして、閉経までにはだいたい数年の過程を経る方が大半といえ、最後の月経から1年間生理がない状態になると閉経と定義しています。
その他の知識
排卵に関しても個人差がありますので、基礎体温をつけるなどすると参考になりますし、医療機関で必要と言われることもあります。
また、がん検診や子宮体がん、けい癌の検査も定期的に受診できるようにすると理想的です。
閉経とその前兆の捉え方
更年期の時期に生理不順がおきると、そろそろ閉経かしら、その前兆かしら、と女性なら気になりますが、前兆と感じる症状のすべてが閉経と関係しているとは限らない点に注意が必要です。
更年期症状のひとつであったり、場合によっては別の病気であることもありえます。これらはあくまでも個人差があることを知っておき、自身の不調を感じたら、あまり人と比較せず、早めに医療機関を利用してください。
継続通院することや客観的な意見を聞くことで、落ち着いた対応ができます。そして現代は非常にたくさんの治療法や薬などが用意され、自分で選択できる場合もあります。また様々なサプリメントもありますので、個人的に合ったものがあれば利用することも一つの方法です。
更年期と閉経をのりこえるにはたいていは何年かかかるものと、おおらかな気持ちでリラックスして対応していくことがポイントです。
まとめ
閉経の前兆とは
更年期と閉経の考え方
閉経とその前兆
その他の知識
閉経とその前兆の捉え方