女性であれば誰でも経験する閉経。いったいどんな症状が出るのかと不安になります。でも 閉経 すると何が起きるのかしっかり理解しておけば、それら 症状 の対策に大変役立ちます。
ここでは、いくつかの特徴的な閉経の症状について学びます。
閉経なんて怖くない!正しい理解で症状対策を
閉経になるパターン
閉経になるまでのパターンは人それぞれです。一般的に、規則的だった月経が突然止まるパターン、月経周期が徐々に短くなり月経が止まるパターン、月経周期が徐々に長くなり月経が止まるパターン、月経周期が乱れ(短くなったり長くなったり)を何度か繰り返し月経が止まるパターン、が挙げられています。
稀に、月経が半年から1年間途絶え、妊娠したのか?閉経したのか?と思いきや、再び月経が再開し何ヶ月か続いた後、ふっと月経が止まるパターンもあります。
閉経前後の症状
閉経すると、卵巣からエストロゲンとプロゲステロンが生成されなくなるため永久的に月経が停止します。
閉経前の数年間そして閉経後の1年間は閉経周辺期と呼ばれる移行期にあたり、徐々にエストロゲンとプロゲステロンの生成が減少し始め、月経周期そして排卵の頻度が減少してゆきます。
閉経年齢は平均して51歳といわれていますが、すでに40代の女性の多くにおいて閉経特有の症状が現れてくるといわれています。多くの方で、気分変動(うつ病、イライラ、不安、神経質、集中力低下、ストレス)頭痛、疲労を体験するようですが、これらは閉経が直接の原因ではない可能性が高いといわれているため、閉経が直接の原因になっている典型的な症状を以下に4つ挙げます。
ホットフラッシュ
ほてりと呼ばれる大変特徴的な閉経の症状で、約75%の女性で経験します。多くは1年程度で済みますが、5年以上続く人もいます。ホルモン濃度の変動が要因だと考えられています。皮膚表面の血管拡張により血流が増加するため、特に顔や首などで赤みが増し、同時に身体が熱くなるため過剰な発汗が促されます。
夜間に起こる場合が多く、多量の汗をかき、数分後に汗がひけると、すっと寒気をかんじます。夜間のホットフラッシュは、更年期、閉経後の女性の睡眠妨害の一因にもなっています。
また、喫煙、熱い飲み物、特定の食品、アルコール、カフェイン摂取により症状がさらに誘発される場合もあります。
対策としては、ホルモン療法、食事療法、漢方薬療法、運動療法、などが挙げられます。
骨粗しょう症
骨粗しょう症も大変特徴的な閉経の症状です。骨の量を維持する働きをもつエストロゲンが減少するため、閉経後では骨密度が急速に低下し骨粗しょう症の危険性が増加します。
閉経後、約2年間で骨密度が年間3-5%ずつ低下し、その後は年間1-2%ずつ低下していきます。
骨粗しょう症とは、骨がもろくなり骨折しやすくなる疾患で、足、腕、背骨、股関節、手首など、ちょっとぶつけただけ、ちょっと転んだだけでも、骨折しやすい状態になっています。
エストロゲン減少だけではなく、加齢、ビタミンD不足、カルシウム不足など別の要因も加わってきますので、閉経後は定期的に骨密度検査を受けて、食事療法や運動療法などで骨粗しょう症の予防対策をとることが大変重要になります。
対策としては、ウォーキング、階段上り下りなど適度な体重負荷運動、カルシウムやビダミンDのサプリ摂取、また深刻であれば医師に処方してもらった製剤の投与などがあります。
皮膚の変化
閉経後は、エストロゲンが減少するため皮膚を強くするタンパク質のコラーゲンそして皮膚に弾力を与えるエラスチンの量が減少します。
その結果、皮膚が薄くなり、乾燥し、はりがなくなり、傷つきやすくなります。
脂肪濃度と冠動脈疾患
閉経後は、低比重リポタンパクコレステロール(悪玉コレステロール)濃度が上昇し、逆に、高比重リポタンパクコレステロール(善玉コレステロール)濃度は低下します。
これら脂肪濃度の変化には、エストロゲンの減少が関係していると考えれており、このため閉経後の女性では冠動脈疾患あるいはアテローム動脈硬化が増加する傾向があります。
対策としては、低脂肪、低コレステロールの食事療法そして毎日の適度な運動、これらを組み合わせることで悪玉コレステロールを減らすことができます。
糖尿病や高血圧など持病をお持ちの方は医師の指示に従って実践してください。骨密度検査と同時にコレステロール値も検査しておくと良いでしょう。
まとめ
閉経なんて怖くない!正しい理解で症状対策を
閉経になるパターン
閉経前後の症状
ホットフラッシュ
骨粗しょう症
皮膚の変化
脂肪濃度と冠動脈疾患