排卵痛とは、排卵日前後の数日間に、卵巣を中心とした下腹部の痛みや不快感の症状を総称したものです。 排卵痛 の 原因 はさまざま考えられていますが、原因や痛みのプロセスについては全てが解明されているものではありません。
なぜ起こる?不快な排卵痛の原因とは
排卵痛が起こる理由
排卵痛の痛みの発生するメカニズムとして主に考えられているのが、排卵時に卵巣が腫れることと、卵子が卵胞を破るときの痛みの2つです。
排卵期には黄体ホルモン優位の状態になりますが、その影響で卵巣が腫れやすく、腫れによる痛みや違和感を感じるのではないかと考えられています。
また、排卵は卵巣の原始卵胞がはじけることによって卵子を卵巣から卵管に向けて送り出しています。原始卵胞がはじける時に卵巣表面部分も一緒に溶けてしまいその影響で出血をすることがあります。
そのほか、卵胞内に含まれている「卵胞液」という液体も一緒にはじけ飛んでいます。このように血液や液体が刺激となって痛みを感じることがあるのではないかとも考えられています。
他の原因説も
可能性は低いものの他の原因も考えられています。
ひとつは、排卵の際に卵胞がはじける衝撃が痛みを感じる原因ではというものです。もうひとつは送り出された卵子が卵管を移動するときの刺激を痛みとして感じるのではないかという説です。
しかしながら、この両者については卵巣自体に痛覚が存在しないことを考えると疑問の余地はあります。ただし痛みに敏感な人であれば可能性としてはゼロではないと考える人もいます。
他の婦人科系の病気が隠れている可能性もある
排卵痛自体は、毎月痛みや不快を感じる状態が異常であるとか、病気であるとは考えられていませんが、他の婦人科系疾患が隠れている可能性もあります。
排卵痛の症状と間違えやすいものは子宮内膜症、卵管炎、卵巣炎、卵巣腫瘍、卵巣嚢種、子宮筋腫、子宮頸がん、子宮体がん、子宮外妊娠などの可能性が考えられます。
たとえ排卵痛自体は我慢してやり過ごせる程度のものでも気になる場合は早めに医師の診察を受けるようにしましょう。
医師の診察を受けたほうがよい場合
通常の排卵痛は痛みの感じ方には個人差があるものの、卵巣のダメージによる痛みや極少量の出血や卵巣の腫れが原因であるため、1~3日程度、長くても数日で治まる場合が多いものです。1週間以上の痛みが続く場合は他の病気の可能性を疑った方がよいといえます。
排卵痛によって感じる痛みの強さは人によっても異なります。ほとんどの場合は日常生活に支障が出るほどの痛みは感じないものですが、立ち上がれないほどの激痛を伴う場合は緊急で医師の処置が必要な重篤な病気である確率がきわめて高くなりますので、すぐに病院へ行くようにしましょう。
他にも痛みが強く出やすい場合として排卵誘発剤を使用している場合の副作用(卵巣過剰刺激症候群)が考えられます。
排卵誘発剤を使用している人は強い排卵痛がでることはある程度仕方がない、とわりきる必要がありますが、副作用が強く出すぎてしまう場合は腎不全や血栓症を誘発してしまうこともあります。
我慢できないほどの強い痛みが出ている場合はかかりつけの医師に副作用について相談するようにしましょう。
排卵痛自体は一時的なもの。上手に付き合っていこう
排卵痛は生理痛と同じく、月経期の長い期間続くもの。痛みや症状の感じ方には個人差があるものの過労やストレス、冷えによっても痛みが強まる傾向があります。
あまりに辛い場合には医師の診察をうける必要もありますがセルフケアによって上手に付き合っていく工夫も必要となります。
まとめ
なぜ起こる?不快な排卵痛の原因とは
排卵痛が起こる理由
他の原因説も
他の婦人科系の病気が隠れている可能性もある
医師の診察を受けたほうがよい場合
卵巣のダメージによる痛みや極少量の出血、卵巣の腫れが原因である場合